音声を聞き取りやすくした「ウェブミーティング機能」
以上が発表の概要だが、今回このビジネス、教育向けPCの新製品に注目したのは、テレワークやリモート会議が中心となるニューノーマルにおける新しい働き方の支援に向けて、ユニークな機能を搭載しているからだ。
筆者が特に注目したのは、ウェブミーティング機能だ。テレワークによる在宅勤務において、PCの画面上でコミュニケーションをとって意思の疎通を図るには、聞き取りやすいマイクやスピーカーの性能が重要となる。
今回発表されたNECの新たなPCでは、サウンド品質を向上させるヤマハ製AudioEngineを採用し、人の声に合わせた周波数バランスにする機能を装備したことで、スピーカー出力の人の声をより聞き取りやすくし、クリアな音声によるウェブミーティングを可能にしたという。新たに搭載されたノイズサプレッサーやルームエコー抑制といった機能は、ユーザーから大いに好評を得るのではないかと推察される。(図2)

図2:新たに搭載されたノイズサプレッサーやルームエコー抑制の機能(出典:NEC)
それにしても、スマートフォンやタブレットの普及に押されて一時期は需要が減少しつつあったPCが、今回の新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的な大流行)によってすっかり必需品になった印象だ。
巷では、テレワークに必要不可欠な「三種の神器」として、PC、インターネット、ウェブ会議ソフトが挙げられており、PCベンダーにとってもユーザーニーズを反映した製品をいかに迅速に提供できるかというせめぎ合いが一段と激しくなりそうだ。その意味では、特に注目したウェブミーティング機能をはじめ、製品ラインアップや戦略商品のセールスポイントなど、NECの今回の新製品群は魅力的だと感じた。