人材採用管理クラウド「HRMOS採用」に通年採用対応版--学生を継続的にフォロー

阿久津良和

2020-10-06 06:45

 ビズリーチ(渋谷区)は10月5日、採用管理クラウドサービス「HRMOS(ハーモス)採用 新卒エディション」の提供を開始した。企業が設定したスケジュールに合わせて学生選考を行う一括採用に加え、一年を通じて採用活動を行う通年採用にも対応する。

 同社は2016年6月から中途向け人材採用管理クラウド「HRMOS採用」を提供しているが、執行役員 兼 HRMOS事業部 事業部長 古野了大氏「HRMOS採用を利用する企業から『新卒(新卒業者)採用も管理したい』という期待の声をいただいてきた」と開発経緯を説明した。

ビズリーチ 執行役員 兼 HRMOS事業部 事業部長 古野了大氏
ビズリーチ 執行役員 兼 HRMOS事業部 事業部長 古野了大氏
ビズリーチ HRMOS事業部 プロダクト企画部 石井智之氏
ビズリーチ HRMOS事業部 プロダクト企画部 石井智之氏

 ビズリーチが、同社のクラウドサービスを利用する企業の採用担当者315人を対象にした9月の調査によれば、62%の企業は就職活動サイトと同時に人材紹介企業や媒体、インターンシップ(就業体験)など複数の採用チャネルを用意しているものの、採用管理システムを利用する企業は46%にとどまり、50%の企業は同システムを未使用。そのうち26%の企業は表計算ソフトで管理していることが分かった(n=263)。

 2018年10月に経済団体連合会(経団連)は2021年に卒業する学生から採用活動の解禁日を定めた就活(就職活動)ルールを廃止し、政府も2022年から理系大学院生の就業体験を通じた採用を認める方針を示している。ビズリーチ HRMOS事業部 プロダクト企画部 石井智之氏は「変化の過渡期を迎えている」と分析する。

 多様な経験を持つ人材の獲得に有利といわれている通年採用だが、すでに導入している企業は28%、導入検討中の企業は37%と6割強にのぼる。その理由として各社(n=153)は「必要な人材を最適な時期に採用できる(68%)」「早期に就職活動を始めた学生に出会える(35%)」「(学生と企業の)ミスマッチのリスクを軽減できる(31%)」「留学経験者など3月卒業以外の学生を採用できる(31%)」と回答した。

 他方で通年採用は「学生の志願度(入社意欲)を高める最適なコミュニケーション設計(50%)」「煩雑化する採用業務の効率化(49%)」「採用の長期化に伴う接点の一元管理(47%)」といった課題を抱えていることも明白になった。

 96%の採用担当者は「採用を成功させるためには、学生の志向性にあわせた継続的なフォローが必要」とも回答している。これらの課題を解決するためにHRMOS採用 新卒エディションを開発したという。

 HRMOS採用 新卒エディションは、中途採用向けのHRMOS採用で培った人材紹介会社など多チャネルから選考した候補者の一元管理、面接の日程調整、合否通知メールの送信といった新卒採用に関わる一連の業務を自動化する。

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