NECは、人工知能(AI)で予測分析した結果を可視化し、ビジネスにおける次の一手を提示するdotDataの新サービス「アクショナブル・インサイト・ビジュアライゼーション」の提供を開始した。同サービスは、2020年11月下旬に日本で提供予定の「dotData v2」が基になっている。
dotDataは、AIで予測分析プロセス全体を自動化するソフトウェア。機械学習自動化を手がける企業dotDataが開発し、2018年からNECが提供してきた。これまで企業におけるデータ分析は、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールで過去データを集計/可視化して過去の事実を理解することから始め、予測分析は必要に応じて専門の分析者に依頼していたが、新サービスでは現場担当者でも高度な予測分析ができるという。
アクショナブル・インサイト・ビジュアライゼーションの概要(出典:NEC)
NECは、BIツール「Tableau」と連携したdotData v2の最新機能を活用し、過去データをdotDataで分析することで、隠れているインサイトと未来の予測を導き、業務への迅速な適用を促す。これにより、現場担当者は過去の事実だけでなく「何がその事実と深い関係があるのか」というインサイトから、それに基づく未来の予測、次に何を行うべきかという示唆まで、Tableauダッシュボードで把握できるという。
またAIとBIの強力な連携により、AIを導入した後の運用フェーズにおいても、市場や環境の変化を基にした予測結果を現場で更新できるようになり、柔軟な対応が可能になるとしている。
Tableauダッシュボードの画面イメージ(出典:NEC)
同サービスは、プロトタイプ開発と運用フェーズの2つで構成されている。
プロトタイプ開発フェーズでは、ビジネス課題の確認、業務プロセスの明確化、データの確認/分析設計をNECのコンサルタントと共に実施。その後、dotDataを活用した予測分析と、Tableauダッシュボードの開発を最短3カ月で行う。NECのノウハウテンプレートを用いることも可能。
運用フェーズでは、定期的な予測実行を行う。ユーザーは、NECと共同で開発したTableauダッシュボードに予測結果を取り込むことで、最新の予測結果を適宜業務で活用できるという。