Tableau CRMは現在、Cisco, Accenture、Robert Half、Palo Alto Networks、Nokia、BMW、Nielsen、Avaya、Indeedといったさまざまな企業で導入されているという。
また、岩永氏は、既存のTableau製品顧客に向けて、「これまでのTableau製品、旧Einstein Analytics改めTableau CRMを使っているお客様は安心してほしい。どちらも消えることはなく、これまでやこれからの投資が無駄になることはない」と語った。「ぜひ、ユースケースに基づいてTableauシリーズからソリューションを選んでほしい。それによって、皆様のデータ活用の成功をサポートできれば幸いだ」(岩永氏)
TableauとSalesforceとの統合
Tableau CRMの発表は、SalesforceによるTableauの買収を受けたものだが、この買収について、「誰もがデータを見て、理解できるように支援する」というTableauのミッションを加速させるものだとTableau Softwareでカントリーマネージャーを務める佐藤豊氏は説明し、「両社は、データが世界を変えるという信念を基に、データでつながれた『オハナ(仲間)』だ」という考えを示した。
「コロナ禍において、世界や日本において多くの組織は、現状維持から現状打破へと大きく動いており、新しい日常を作る中でデジタル化が進んでいる」と佐藤氏は述べた。「このデジタル化から多くのデータが生まれている。そのデータを活用し、新しい価値、さらなる効率化、コスト削減を実現するのがデータ変革。これを組織レベルで実現することがこのデータ時代において最も重要。Salesforceと一緒になることで、このデジタル変革とデータ変革の両方を我々は実現して、日本のマーケットにメリットを提供したいと考えている」
このような中で、Tableauが目指す領域は3つあるという。
1つ目は「誰もが、どこでも、どんなデータでも分析」という領域になる。変化し続けるさまざまな顧客のデータ戦略に合うよう機能拡張を続けており、2020年には200以上の新機能を提供しているという。「イノベーションは我々のDNAそのもの。このイノベーションによる機能拡張が目指すものは、すべての人や組織がデータドリブンになりデータ活用を進められる完璧なプラットフォームを構築すること」(佐藤氏)
企業がデータドリブンになることを阻害する要因として、社員がデータにアクセスできないというデータ接続性の問題、データが信頼できないというデータの品質の問題、分析や分析ツールの経験がないという人の問題があるという。これらをテクノロジーで支援できるようTableauでは、人や組織とデータの間に「データアクセス」「データ準備」「ガバナンス」「コンテンツディスカバリー」「分析」「コラボレーション」という6つの層を構築。さらに、セキュリティとガバナンスをしっかり担保し、他のシステムとの結合性すなわちAPIにも注力している。
2つ目は「Einstein AnalyticsとTableau」という領域となり、TableauがSalesforceと一緒になることで、このプラットフォームをより進化させるという。データ接続では、Salesforceの最適化されたデータがTableauからも活用できるようにしていく。インサイトの面では、Einstein Analyticsが備えるAIと機械学習によってインサイトが得られるよう拡張する。アクションにおいては、データ活用のフローも強化していくという。「Tableauが持っていた良さとSalesforceが培ってきた素晴らしさを一つにして、我々が追求しているデータ&分析プラットフォームの追求をさらに深める」(佐藤氏)
Tableauは四半期ごとにアーキテクチャーに対してイノベーションを進め、両社の長所を組み合わせることで、より広く深いプラットフォームを提供するとともに、両方の顧客にとってシームレスな体験を届けるという。

提供:Tableau Software