Microsoftは、「Project Reunion」のプレビュー版(バージョン0.1)をGitHubで公開した。これは旧来のWin32アプリと新しい「Universal Windows Platform」(UWP)間の溝を埋めるための取り組みで、開発者にソフトウェアツールセットを提供して支援している。
Microsoftは、2020年5月の「Build 2020」カンファレンスでこのプロジェクトについて発表し、Win32とUWPを融合させるアプリケーションプロトコルインターフェース(API)だと説明した。
同社が、レガシーアプリと最新のUWPをWindows上で実行できるようにすると開発者に約束してから、ほぼ10年が経つ。まず、「Windows 8」でAppleの「iPad」に対抗しようとし、その後、タッチ対応のタブレットや「Windows 10」搭載コンバーチブル型ノートPCを発表した。
Microsoftは、Win32 APIの名称をWindows APIに変更し、そのAPIをUWP APIに統合して、開発者がデスクトップアプリに最新機能を追加できるようにした。Project Reunionは、同社のそうした取り組みを発展させたものだ。
Project Reunionの初期リリースには、Windows 10向けの「WinUI 3」フレームワークと、ウェブコンテンツをアプリに取り込むための「WebView 2」のプレビューが含まれている。いずれもオープンソースライブラリーのため、開発者は自身のコードを活用できる。
Microsoftの野心は、Windows 10開発者にライブラリーを提供することで、最新のWindows 10搭載デバイスだけでなく、世界で稼働している10億台のWindows 10搭載PC全てをターゲットにすることだ。
Project Reunionはまだ初期段階にあるが、同社は2021年にプロジェクトのロードマップを提供する予定だ。そしてプロジェクトを改善するために、GitHubのコントリビューターの力を借りたいと考えている。
プレビュー版はGitHubのほか、パッケージマネージャーの「NuGet」を通じて入手可能だ。同社は今後数カ月間にウィンドウ生成機能やStorage APIを追加したり、パフォーマンス向上に取り組んだりする計画だ。
このリリースには、Project Reunion APIとDirectWriteCoreをテストするための「Hello World」サンプルが含まれている。
また同社が11月にリリースした「WinUI 3 Preview 3」と、アプリの起動を高速化するWindows 8時代の「Modern Resources Toolkit (MRT) Core」も含まれている。
Microsoftは、開発者がProject Reunionにより、C++や.NET(WPF、Windows Forms、UWPを含む)で記述された、既存アプリを最新化できるようになると約束している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。