ビデオ会議ソリューションのZoomが米国時間3月1日、予想を上回る2021会計年度第4四半期決算(1月31日締め)を発表した。同社の株価は時間外取引中に上昇した。同社は第4四半期の好業績で、前例のない成長を遂げた1年を締めくくり、第1四半期もこの成長が続くとの見通しを明らかにした。
売上高は前年同期比369%増の8億8250万ドル、非GAAPベースの純利益は3億6540万ドル(1株当たり1.22ドル)だった。
アナリストは売上高を8億1177万ドル、1株当たり利益を79セントと見込んでいた。
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界的にリモートワークが日常化したことで、2021会計年度は同社にとって目覚ましい成功の1年となった。Zoomが1年前に、2020会計年度第4四半期の業績を発表した時は、新型コロナウイルスについて言及すらしなかった。
最高経営責任者(CEO)Eric Yuan氏は声明で、「2021会計年度はパンデミックに対応して、コミュニケーションと協業のための重要サービスを顧客とグローバルコミュニティーに提供すべく、事業を大幅に拡大した。現代の、どこでも仕事ができる環境を提供する信頼できるパートナー、そして原動力として、当社が果たす役割を謙虚に受け止めている。迅速に対応して実行できる当社の能力が、年間を通じて力強い業績につながった」と述べた。
また、2022会計年度も「力強く成長できる態勢にある」と付け加えた。
2021会計年度通年では、売上高が前年比326%増の26億5140万ドル、非GAAPベースの純利益が9億9570万ドル(1株当たり3.34ドル)だった。
新規顧客の増加などが第4四半期の売上高の増加を後押しした。従業員10人超の法人顧客は前年同期比470%増の46万7100件だった。直近12カ月の売上高10万ドル超に寄与した顧客は前年同期比156%増の1644件となった。
2022会計年度第1四半期について、Zoomは総売上高が9億~9億500万ドル、非GAAPベースの1株当たり利益が95~97セントになる見通しとしている。
アナリストは、売上高を8億478万ドル、1株当たり利益を72セントと予想している。
2022会計年度に目を向けると、この1年でZoomの急成長を促したトレンドは後退する可能性がある。Yuan氏はカンファレンスコールで、パンデミックが収束すれば、リモートワークのトレンドは縮小する可能性があることを認めた。
「これほど長い時間、自宅にこもって」いた後には、「私たちの誰もがオフィスに戻りたい」だろうと述べた。
同社は、「Zoom Phone」などの2022会計年度に成長が続く可能性のある事業領域についても挙げた。
最高財務責任者(CFO)のKelly Steckelberg氏はカンファレンスコールで、Zoomは2022年にも成長が続くと予想していると述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。