Microsoftは次期「Windows Server」のテストを「Windows Insider Program」を通じて2020年から実施している。これまでWindows Serverのテストビルドが定期的にリリースされているにもかかわらず、これらビルドの機能やアップデートについての公式な情報はほとんど提供されてこなかった。しかし米国時間3月2日、次期Windows Serverのリリースで提供が予定されている機能について、公式な形で情報が明らかにされた。
提供:Microsoft
同社が1年前に述べていたように、次期Windows Serverは長期サービスチャネル(LTSC)リリースになる。そして、同製品は「2021年の末まで」にメインストリームユーザーに提供される予定だ。なお、Windows Serverの直近のLTSCリリースは「Windows Server 2019」となっている。Windows ServerのLTSCリリースはセキュリティアップデートが10年間提供されるが、通常の機能アップデートの対象とはなっていない。
Microsoftはオンラインで開催されている「Ignite Spring 2021」の初日、「Windows Server 2022」で提供される予定の新機能のリストを公開した。ユーザーは以下のことが可能になる。
- 「Secured-core」サーバーを用いることで、脅威に対する先進的な複数レイヤーの保護を容易に適用できる
- HTTPSのサポートやTLS 1.3のデフォルトでの有効化といった、データ転送時における新たなレイヤーの追加によって、重要なビジネス資産を保護するセキュアな接続が可能になる
- 「Azure Arc」を用いて、オンプレミス上のWindows Serverを管理/統制できるようになる
- 最新版の「Windows Admin Center」により、仮想マシン(VM)管理機能が強化される
- 「Storage Migration Service」における新シナリオのサポートにより、オンプレミスから「Microsoft Azure」に向けたファイルサーバーの移行が可能になる
- コンテナーイメージのサイズを小さくしてダウンロードを高速化するとともに、ネットワークポリシー実装を簡素化することで、コンテナーアプリケーションの配備能力を強化できる
- Windows Admin Centerの新たなコンテナー化ツールを用いた「.NET」アプリケーションのアップデートが可能になる
Windows Insiderは、Windows Server 2022のプレビュービルドをダウンロードし、ローカルで実行するか、Azureでホストされたプレビューを試用できる。
Microsoftは、Windows Server 2022のメインストリームへのリリース予定について、「2021年中」とした以外、新しい情報を明らかにすることを控えた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。