Googleは米国時間3月9日、「Chrome OS」の新機能を発表した。その多くは、複数のデバイスを使用するユーザーが生産性を維持できるよう支援することに重点を置いている。「Chromebook」から「Android」デバイスの主要な機能をコントロールできるようにする「Phone Hub」インターフェースなどがある。
新機能はChromebookの10周年となるタイミングで発表された。Chrome OSのプロダクト、エンジニアリング、UX担当責任者のJohn Maletis氏は9日、報道陣に対し、Chromebookはリリース当時、人々にとって主に2次的なデバイスという位置づけだったが、それ以来「大きな変化」を経て、ユーザーにとって主要なデバイスとなったと話した。Googleは現在、教育分野のほか、一般ユーザーや仕事でChromebookを利用する人々をターゲットとしているようだ。
同氏は、「現代のコンピューティングがいかに進化してきたかというのは驚くべきだ」とし、進化の鍵となる部分の1つは、複数のデバイスの利用だと述べた。「過去とは異なり、私たちが期待するのは、私たちのデータ、そしてこれらの面全体で一貫した体験にアクセスできるべきだということだ」(Maletis氏)
Chrome OSの最新の機能には、このような体験を促すものがある。Phone Hubは、Androidデバイス向けの一種の「コントロールセンター」として機能する。バッテリー残量やセルラー接続といったスマートフォンの状態に関連する情報が表示される。インスタントテザリングや「端末を探す」機能、「おやすみモード」などに簡単にアクセスできるクイックアクションも用意されている。Phone Hubは通知をオンにできるため、スマートフォンに送信されたメッセージを受信したり、それらのメッセージに「Chromebook」から返信したりすることが可能だ。
また、今後数カ月以内に、Googleは「Nearby Share」の提供を開始する予定だ。この機能を利用すれば、ChromebookとほかのChrome OSやAndroidデバイスの間でファイルを迅速かつ安全に共有することができる。連絡先の詳細を共有する必要はない。
さらに、Googleは「Wi-Fi Sync」を拡張して、さらなるデバイスで動作するようにした。ユーザーは自分のChromebookの認証情報を別のChromebookだけでなくAndroidデバイスとも同期できるようになった。その逆も可能だ。あるデバイスでWi-Fiネットワークを使用した後、別のデバイスで同じ「Googleアカウント」にサインインするとき、Wi-Fi認証情報を再度入力する必要はない。
時間の節約や生産性を重視した機能も追加されている。クイック設定メニューにある新たなスクリーンキャプチャー機能では、正確なスクリーンショットやスクリーンレコーディングを取得することができ、キーボードのショートカットを覚えておく必要はない。取得したスクリーンキャプチャーは、重要なファイルをすぐに使えるよう保存できる「Tote」というスペースに表示される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。