組織内での人材の多様性や平等性、包容性(Diversity Equity and Inclusion:DEI)を判定、分析して改善につなげる同名のクラウドサービスも日本語版のリリースを予定。「候補者エクスペリエンス」は「中途採用者のジャーニーなど必要な情報をテンプレート化。候補者情報と従業員情報を一元管理」(熊代氏)することで、人事部門の負担軽減や改善アクションにつなげられるという。
KDDIらしさとジョブ型の長所をハイブリッド化
KDDIは、経営基盤強化の一環としてSuccessFactorsを採用し、「KDDI版ジョブ型人事制度『クロスキャリア』」の運用を開始した。記者会見に登壇したKDDI 執行役員 コーポレート統括本部 人事本部 白岩徹氏は「『ジョブ型』の定義も多様化しているが、(本制度は)KDDIらしさとジョブ型の長所をハイブリッド化したもの。専門性や人間力を兼ね備えた人材育成を目指す」と説明する。
SuccessFactorsを基盤としたクロスキャリアは、専門領域を定義し、従業員の専門性や職場環境などをデータ化する組織プロファイルを用意。その上で従業員のキャリアプランを描くための人材検索やキャリアプラン申告、キャリアを実現するために上長との1on1や育成計画で「(従業員自身が)立ち位置を知り、自身の方向性を築いていく」(白岩氏)
キャリアを実現するための施策として社内公募や社外での副業に対応し、従業員が能力や保有資格、希望部門など公開する情報を取捨選択する。情報は人事担当や他の部門による検索が可能。白岩氏は「検索にヒットした従業員と部門とつなげていく。(これまでの)人事中心的な人事異動が変化し、社内の流動化が高まる」と主張した。

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