Microsoftは米国時間6月24日、「What's Next for Windows」(Windowsの次の一手)というタイトルで実施したおよそ45分間のオンラインイベントで、「Windows 11」について紹介した。さらに数日後、最初のプレビュー版を「Windows Insider」プログラムのメンバー向けにリリースしている。
Windowsを搭載するPCを自宅や職場で利用している場合、このアップグレードはどのように影響するのだろうか。筆者はユーザーからの質問を集め、以下に回答をまとめた。
「Windows 11」とは何か?
分かりきったことを今更、と言われるのを覚悟で記しておくと、「Windows 11」は「Windows 10」の後継OSだ。この新OSは、Windows 10と同じコアアーキテクチャーに基づいている。実際のところ、MicrosoftはOSの名称を変更せず、Windows 11に搭載する新機能を半年に1度のWindows 10の機能アップデートで導入することもできたはずだ。
しかし同社は、新機能を書き連ねたリストとともに新たなメジャーバージョン番号を付与し、伝統にのっとった「大々的な」リリースによって世に送り出す道を選んだ。
まず、ユーザーエクスペリエンスが新しくなっている。カラーやアイコンが刷新され、スタートメニューやタスクバーに大きな変更が加えられている。また、「設定」アプリにも大きく手が加えられている。さらに、「ウィジェット」ペインにニュースやリマインダーが小さなウィジェットとして並べて表示されるようになっているほか、ウィンドウのスナップ機能も大きく進化している。
Windows 10ではハードウェアの力を借りたセキュリティ強化はオプショナルだったが、Windows 11では必須となっている。つまり、日増しに洗練されてきているオンライン攻撃からデバイスを保護するために、デフォルトでセキュアブートとデバイスの暗号化を利用できるようにしているのだ。
Windows 11では「Microsoft Store」も刷新されており、サードパーティーの開発者が従来のWin32デスクトップアプリを同ストアで公開し、安全なかたちでダウンロードできるようにすることも可能になっている。
アプリという面に目を向けると、Windows 11には「Windows Subsystem for Android」が搭載され、なじみのある「Windows」デスクトップ上での「Android」アプリの実行が可能になる。少なくとも現時点では、これらアプリは「Amazon Appstore」からダウンロードできるようになるとされている。理論上は、将来的にサムスンの「Galaxy Store」、あるいは「Google Play」ストアのような、より堅牢なアプリリポジトリーからAndroidアプリを入手できるようになる可能性もある。ただ、この機能はプレビュー版ではまだ有効化されていない。