HENNGE、SaaS認証基盤サービスに「脱PPAP」機能など追加

國谷武史 (編集部)

2021-08-11 07:00

 HENNGEは、SaaS認証基盤サービス「HENNGE One」をアップデートし、「脱PPAP」「標的型攻撃対策」「モバイルアプリ管理」の3機能を追加すると発表した。これら機能は10月1日に発売する。

 「脱PPAP」は、パスワードが付けられたZIP形式の圧縮ファイル(パスワード付きZIP)とパスワードを異なるメールで送信するという日本で見られるビジネス慣習を取りやめるもの。セキュリティ対策上の実質的な効果がないとして2020年11月に内閣府が廃止した。

 脱PPAP機能の「HENNGE Secure Download」では、送信メールに添付するファイルを自動的にダウンロードURLに変更する。受信者はHENNGEのURLにアクセスして、送信者が添付したファイルをダウンロードできる。一時保留や上長承認で送信できるなどの誤送信対策機能や監査証跡機能とも連携する。

新機能の位置付け
新機能の位置付け

 標的型攻撃対策機能の「HENNGE Cloud Protection」では、Microsoft 365と連携し、メールの内容や添付ファイルなどをクラウド上のサンドボックス環境による検査、レピュテーションチェック、振る舞い検出で調べ、脅威を遮断する。スキャンエンジンには、F-Secureを用いるという。

新機能の位置付け
新機能の位置付け

 モバイルアプリ管理機能の「HENNGE Lock Plus」では、各種のSaaSアプリケーションについて多要素認証機能を提供する。SaaSのネイティブアプリの中には、多要素認証機能を備えていないものがあるとし、同機能がこれを代行するという。まずはiOSに対応する。

 記者会見した代表取締役社長兼CTO(最高技術責任者)の小椋一宏氏は、2011年の東日本大震災に伴うSaaSを活用した事業継続対策(BCP)のためにHENNGE One(当時はHDE One)を開発したとし、現在はコロナ禍に伴うテレワーク対応としての利用拡大が期待されると説明。新機能は、コロナ禍に対応するユーザーの要請を受けて開発したと説明した。

HENNGE 代表取締役社長兼CTOの小椋一宏氏
HENNGE 代表取締役社長兼CTOの小椋一宏氏

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]