HENNGE(渋谷区)は8月11日、クラウドセキュリティスイート「HENNGE One」の機能強化を発表した。メール添付ファイルのダウンロードURLを変換する「HENNGE Secure Download」、標準型攻撃対策の「HENNGE Cloud Protection」、モバイルアプリケーションを管理する「HENNGE Lock Plus」が新たに加わる。10月1日の提供を予定している。
(左から)HENNGE 代表取締役社長兼CTO 小椋一宏氏、同社 カスタマーマーケティングディビジョン ワンマーケティングセクション 安孫子貴幸氏
代表取締役社長で最高技術責任者(CTO)の小椋一宏氏は「(現在は)業務適用時に発生する問題や(適切な)ソリューションを見つけようと、SaaSを体験している状況。われわれは顧客の働き方をSaaSで支援したい」と述べ、コロナ収束後は企業のSaaS導入がさらに加速すると予見した。
需要を取り入れる形で拡充
2011年に登場したHENNGE Oneは、メールセキュリティに特化したSaaSだったが、「顧客の需要を取り入れる形で拡充し、現在はアクセスセキュリティを中心としたクラウドセキュリティスイート」(小椋氏)に進化している。今回の機能拡張を施した理由として、同社カスタマーマーケティングディビジョン ワンマーケティングセクション 安孫子貴幸氏は「コロナ禍で顕在化した需要」に応えるためだと説明した。
Secure Downloadはメールに添付したファイルをHENNGE Oneにアップロードし、Secure Downloadが発行したURLからファイルをダウンロードする機能。
メールのファイル添付は情報漏えいを防ぐため、暗号化済みZIPファイルとパスワードを同一の方法で送付する「PPAP」が問題視されてきた。内閣府と内閣官房も2020年11月に廃止を表明し、多様な代替手段を目にしてきた読者も少なくないだろう。同社は誤送信対策機能との連携やクラウドストレージでは大掛かりになる証跡保存などをSecure Downloadで実現できると説明する。
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