Slackは、ワークフローの自動化や複数システム間の統合を行うためのレイヤーを提供することを目的としたプラットフォームの刷新を発表した。

提供:Slack
Salesforceの子会社となったSlackは、同社のオンラインイベント「Slack Frontiers」で、今回の刷新によって、サードパーティーのサービスやアプリケーションを繋ぎ合わせる統合レイヤーを提供するために、Slackのプラットフォームがどう変わるかについて説明した。
Slackプラットフォームの再構築は、ワークフローの自動化の分野でSalesforceとServiceNowのマインドシェア獲得競争が激化していることや、Slackが、企業が抱えている膨大な数のエンタープライズアプリケーションを繋ぎ合わせるプラットフォームを目指していることを反映したものだ。
Slackの最高経営責任者(CEO)Stewart Butterfield氏は、あらかじめ録画された基調講演で、仕事は今後より流動的なものになり、会話がアクションの源泉になると語った。Butterfield氏は、「今後は会話を元にしたアクションとSystem of Record(SoR)が増えるだろう。Slackはそれらを繋ぐ架け橋になる」と述べている。
Slackのアプローチは、エンドユーザーがコーディングを行うことなくアプリやワークフローを作成することを可能にするものだという。同社はまた、システムを他のアプリケーションやワークフローと簡単に連携させられるようにするための開発者向けツールを発表した。今週中には、Slackの新プラットフォームのクローズドベータが開始される予定だ。
Slackの最高製品責任者であるTamar Yehoshua氏は、このプラットフォームが提供する新しい構成要素を利用すれば、技術者だけでなく、技術に詳しくないビジネスマネージャーもアプリを開発しやすくなると述べている。
Slackはまた、「Slack Connect」を使ったパートナーやベンダー、サードパーティーとの連携が容易になる機能を追加した。1つのチャネルに参加できる組織の数も、20から250に増加する。同社は、2022年には企業がSlack内で安全な作業環境を構築できるようになると述べている。
今回のSlack Frontiersで行われた発表は、Slackが、親会社のSalesforceとともに、「デジタルな職場」の考え方を積極的に普及させようとしていることをうかがわせるものだった。
一方Salesforceは、同社の各種クラウドサービスのUXレイヤーとして、TableauとともにSlackを売り込んでいる。Yehoshua氏は、Slackのプラットフォームの刷新はSalesforceによる買収の前から進んでいたもので、今後はSalesforceの各種クラウドの連携も進められると述べている。
Slackによれば、今回の刷新によって、企業顧客がさまざまなユースケースやビジネスニーズに合わせてSlackをカスタマイズできるようになるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。