米IBMは、ゴルフのメジャー選手権の一つ、マスターズ・トーナメントの公式デジタルパートナーとして、同大会のデジタル体験を支援している。2022年のトーナメントでは、マスターズに参戦する各ゴルファーの日々の試合予測を生成する「Projections with IBM Watson」を導入。天気、過去のパフォーマンス、経歴情報など22種類の学習データとフェアウェイ、グリーンといった40以上のコースゾーンを人工知能(AI)で分析する。
この取り組みを担当するIBM Consultingチームは、選手の試合予測と洞察を作成するために、「IBM Watson Studio」のAutoAI機能を活用して、2016~2021年にわたる6年分のマスターズのデータを使ってAIモデルに学習させた。12万個を超えるゴルフショットのデータも含まれる。各選手の過去の成績や経歴と、コースゾーンの情報をそれぞれ考慮することで、例えば、それぞれの選手で最も見ごたえのあるホールや、全選手のコンディション、最高スコア、上位選手の最終成績などを予測する。
IBMによると、同社は25年以上にわたってマスターズのデジタルパートナーを務めているという。マスターズは、IBMと協力してハイブリッドクラウドへの移行を進め、ワークロードを簡素化し、クラウドやAIといったテクノロジーを通じて新しい顧客体験を提供してきたとしている。