それぞれ別の分野を代表する世界のトップテクノロジー企業2社(エンタープライズソフトウェアのVMwareとハイエンドデータ処理ハードウェアのNVIDIA)が、従来のデータセンターを来るべきメタバース時代に対応させることを目指し、それぞれの才能を結集させることを発表した。両社は、人工知能(AI)とゼロトラストセキュリティを最初からサーバーに組み込むことで、それを実現する計画だ。
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両社は米国時間8月30日、モスコーニセンターで開催された「VMware Explore 2022」カンファレンスで、新しいデータセンターソリューションを発表した。両社によると、このソリューションはAIの時代に向けて設計されており、最先端のAIモデリング、AI推論、データサイエンス、ゼロトラストセキュリティ機能など、さまざまな機能を全世界の企業に提供するものだという。
このパッケージは、Dellの最新の「PowerEdge」サーバーをNVIDIAの「BlueField-2」DPU(データ処理ユニット)、GPU、および「NVIDIA AI Enterprise」ソフトウェアと組み合わせたものであり、これらすべてがVMwareの新しい「vSphere 8」エンタープライズワークロードプラットフォーム(これも30日のイベントで発表)向けに最適化されている。企業は「NVIDIA LaunchPad」で、ハンズオンラボにアクセスできる。ここでは、AIやデータサイエンスなどのエンドツーエンドワークフローのためのハードウェアとソフトウェアにアクセスできるという。
複数のファイアウォールを使用して次世代ワークロードのセキュリティを向上させることが、今回のパートナーシッププロジェクトの主な原動力となっている。
VMwareのセキュリティエンジニアリング担当バイスプレジデントのBrad Doctor氏は報道陣に対し、「このパッケージにより、われわれは次世代のファイアウォールでワークロードを保護する」と語った。「今では、すべてのサーバーにファイアウォールが導入されているので、もう従来のデータセンターの構築方法に縛られる必要はない」
「そうした(従来の)モデルでは、エッジルーターやファイアウォールがデータセンターの境界に配置されている。データセンター内のすべてのトラフィックは信頼できると仮定されていた。われわれの新しいモデルでは、ファイアウォールをCPUで実行するのではなく、(VMwareの)『NSX』を備えた次世代ファイアウォールをすべてのサーバーに配置することで、その処理をGPUにオフロードする。これにより、侵入検知システムや侵入保護システムなどを提供することが可能になる」(同氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。