VMware Explore

ヴイエムウェアのCTOが語る、マルチクラウドにおけるインフラの展望

大河原克行

2022-09-08 06:00

 VMwareの最高技術責任者(CTO)を務めるKit Colbert氏が、日本のメディアの共同インタビューに応じた。Colbert氏は、「BroadcomによるVMwareの買収は、2023年10月までに完了することになる。それまで今の体制は全く変わらない。VMwareは過去に対してもコミットし、イノベーションに対してもコミットしている。今後もイノベーションは重要なものになると考えている」などと述べた。

VMware 最高技術責任者(CTO)のKit Colbert氏
VMware 最高技術責任者(CTO)のKit Colbert氏

 Colbert氏は、「『VMware Cross-Cloud Services』がVMwareの目指す方向性であり、ビジョンそのものだ。VMwareがフォーカスするエリアは、VMware Cross-Cloud Servicesに合致している」ともコメント。複数のクラウドを利用する上での課題がその管理であり、その回答となるのがVMware Cross-Cloud Servicesだとする。「どんなクラウドでもサポートでき、アプリケーションの開発、導入、管理、運用、セキュリティ、ネットワーク、エンドユーザーアクセスまでカバーできる」などと語った。

 Colbert氏は、マルチクラウドとクロスクラウドの定義についても触れた。マルチクラウドは、パブリッククラウドをはじめとした複数のクラウドやデータセンター、エッジなどを活用し、そこに直面する課題が存在していると指摘する。それに対して、「クロスクラウドはVMwareが提供しているサービスであり、マルチクラウドの課題を解決する。それをVMware Cross-Cloud Servicesと呼んでいる」と説明した。

「VMware Cross-Cloud Services」のコンセプト
「VMware Cross-Cloud Services」のコンセプト

 Colbert氏は、米国時間8月29日~9月1日に開催した年次イベント「VMware Explore」の基調講演にも登壇。「今はクラウドカオス(混迷)の状態にある。マルチクラウド化すると、サイロ化が進む。だが、マルチクラウドは避けて通れない。この課題を解決するには、VMware Cross-Cloud Servicesが必要になる。アプリケーション開発を加速し、エンタープライズが求める要素にも対応し、セキュリティの課題にも対応できる。例えば、セキュリティソリューションの階層を上げて、同じセキュリティソリューションで複数のクラウドに対応できるようになる。これらの課題を解決することによって、クラウドカオスから脱却し、クラウドスマートの世界が実現する」などと述べていた。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]