NECは9月8日、教育の現場で利用するテスト採点支援ソフトの新版「EdLogクリップ採点支援システム Ver3.3」をリリースした。また、同ソフトやテスト採点に関連するシステムの導入を代行するサービスも新たに提供する。今後5年間で10万ライセンスの導入を目指す。
新版では、テスト採点後の解説授業準備を効率化し、採点結果を基にした児童生徒への個別指導を支援する「分析機能」や「ソート機能」を追加した。
新機能の表示例
分析機能では、個人成績の推移グラフの表示や個人とクラス/学年平均点との観点別レーダーチャートの表示ができ、児童生徒らの成績を把握しやすい環境を提供する。
ソート機能では、設問ごとの採点終了後、個人ごとに解答用紙全体を確認するプレビュー画面において、過去の履歴の中から任意で選択したテスト結果との得点差が大きい順、小さい順に並べ替えて確認することが可能となる。
昨今、教育現場では、文部科学省が提唱する「個別最適な学び」「児童生徒の学習状況の見取り」「評価と指導の一体化」といった質の向上が求められている。
今回提供される機能により、 テスト採点結果を基に現在と過去の差分や個人ごとの理解度を把握しやすくなる。NECでは教員のテスト後の解説授業準備や児童生徒への解説コメント作成といった作業が効率化され、「児童生徒の学習状況の見取り」を支援できるとしている。また、現行版の採点効率化機能、解説コメント記入機能、模範解答作成機能を合わせて活用することで、教員による「個別最適な学び」のための指導への支援につながる。
システムの導入代行サービスでは、テスト採点支援ソフトのインストールと起動確認を代行する「クリップ採点支援システムインストール」を新たに提供する。
またGoogle Classroom連携モジュールを利用して教育クラウドと連携できる既存オプション「クラウド連携パック」のインストール代行とクラウドとの連携状態を確認する「クラウド連携パックインストール」のサービスも用意した。
さらに導入前に使用感を無料で体感できる体験版も用意しており、ユーザの要望に応じて導入前検証の支援にも対応する。各製品、サービスの利用価格はオープン価格となっている。