生成型の人工知能(AI)テクノロジーは、既存技術に取り入れる企業が増えてきており、同分野に新規参入しようとしている企業にとっても最新かつ史上最大のブームになってきている。このためAmazon Web Services(AWS)は、AI分野において新しく、革新的で、ひときわ優れたアイデアに取り組んでいる新興企業を支援するためのアクセラレータープログラムとして「AWS Generative AI Accelerator」の応募受け付けを開始した。
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同プログラムが対象としているのは、自社のアイデアを次のレベルに引き上げるためにAWSのリソースを必要としている、業界の最先端を行く新興企業だ。AWSは選出した新興企業に対して、AIモデルや市場参入戦略のほか、機械学習(ML)スタックの最適化といった、成長に向けた数多くのツールを提供する。
選出された新興企業には、投資家や潜在顧客とのネットワークを作る機会とともに、製品開発用として30万ドル(約4000万円)相当のAWSクレジットも与えられる。AWSによると、同プログラムの候補者は最も大きな恩恵を受ける上で、MVP(Minimum Viable Product:実用最小限の商品)と一定の顧客ベースがあり、「規模の拡大に向け、自社製品の提供価値を強化するために取り組んでいる」必要があるという。
10週間にわたる同プログラムは、AIの活用分野を問わず、世界中の全ての新興企業を対象にしているが、最も大きな恩恵を受けるのは既にAWS上で自社テクノロジーを構築している企業だという。
募集は米国時間4月4~17日まで、選出結果は5月24日に発表される予定だ。
生成型AIを活用している企業の例として、AWSの顧客であるRunway AIという新興企業がある。RunwayはAIツールを活用し、テキストや画像、動画クリップを使ってユニークな動画を制作できる「Gen-2」というマルチモーダル型のAIシステムを開発した。このテクノロジーは、RunwayとAWS、NVIDIAの協業から生み出されたものだ。
また、Runwayの「AI Magic Tools」は映画制作業界の現場で活用されており、アカデミー賞を受賞した映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」でも用いられたという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。