竹中工務店とHEROZ、2017年に開発着手の「構造設計AIシステム」を実現

ZDNET Japan Staff

2023-09-19 15:29

 竹中工務店は9月19日、HEROZと「構造設計AIシステム」を開発し、全面導入したと発表した。2社は2017年11月に同システムの開発に着手していた。

 竹中工務店は、2001年から自社開発の構造設計システム「BRAINNX」を運用し、このシステムで設計した約500件の建物および30万以上の構造部材の諸情報を社内基盤に蓄積している。今回の新システムは、この蓄積情報を学習データに用いており、BRAINNXの機能として実装されている。

システムイメージ
システムイメージ

 これにより、設計業務期間における計算作業の時間を大幅に削減して、顧客へ迅速に設計提案ができるようになる。また、追加の提案や新たな付加価値の提案のための時間を確保できるという。

 新システムは、「AI建物リサーチ」「AI断面推定」「AI部材設計」の3つで構成される。AI建物リサーチは、類似性の高い過去の事例を自動的に探索して、AIがプロジェクト初期段階における最適な構造計画の提案を支援する。

「AI建物リサーチ」のイメージ
「AI建物リサーチ」のイメージ

 AI断面推定では、構造設計の結果を学習したAIが柱や梁(はり)などの配置条件、構造的特徴から必要な断面寸法を推定し、設計初期段階のプラン検討を支援する。

「AI断面推定」のイメージ
「AI断面推定」のイメージ

 AI部材設計では、部材ごとに個別に算定された仕様をまとめ、繰り返しの計算を自動化するなど、より合理的に安全性や生産性の高い構造設計を支援するとしている。

「AI部材設計」のイメージ
「AI部材設計」のイメージ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]