JR東海とJR西日本は、東海道・山陽新幹線車内の「ビジネスブース」に、スマートフォンから即時予約/管理ができる「VACAN Autokeep」を導入し、本格的な運用を開始する。同サービスを提供するバカンが10月6日に発表した。
VACAN Autokeepは、人手を介さずに座席の空き状況や予約を確認/管理できる。今回の取り組みでは、東海道・山陽新幹線N700Sの7・8号車間に設置されるビジネスブースに同サービスを導入し、乗車中の利用者が自身のスマートフォンから同ブースの空き状況をウェブサイトで確認し、予約できるようにする。
利用者はビジネスブースを利用したいタイミングで、新幹線の座席に搭載されているリーフレット、またはビジネスブース内に設置されているタブレットに表示されているQR コードを読み取ることで、同ブースの予約や利用ができる。
VACAN Autokeepの利用イメージ
JR東海とJR西日本は、コロナ禍によるテレワークや在宅勤務などの新しい働き方の需要増加を踏まえ、ビジネスパーソン向けの車両や社内Wi-Fi環境の整備に取り組んできた。その取り組みの一環として、一時的な打ち合わせや電話、ウェブ会議にも利用できるビジネスブースを設置し、2022年5月にVACAN Autokeepの試験的な導入を行った。
バカンによると、試験的な導入における運用データから、幅広い年齢層がVACAN Autokeepを利用していることが分かったという。その理由について同社は、アプリのダウンロードが不要でQRコードから容易に予約できるといった、技術的な利用ハードルが低い仕様になっているためだと推察する。
JR東海とJR西日本は、試験的に導入している編成では同サービスの利用を継続して行い、それ以外の編成については2023年10月1日以降、整備が完了した編成から順次利用できるとしている。
ビジネスブース内におけるVACAN Autokeepの設置イメージ(提供:JR東海)