オープンソースウェブブラウザー「Firefox」に、間もなく新しいプライバシー機能や多くの改善点が盛り込まれた新バージョン(120.0)がリリースされる。
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今回のバージョンでは、「設定」メニューの「プライバシーとセキュリティ」タブに「ウェブサイトのプライバシー設定」という項目が追加され、新たに「ウェブサイトにユーザーデータの販売や共有の拒否を通知する」というオプションが設けられた。
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Mozillaによれば、この「グローバルプライバシーコントロール」(GPC)機能は、ウェブサイトに対して、閲覧セッションに関する情報を他者に販売したり共有したりしないよう自動的に通知するものだ。「詳細情報」をクリックすると、「GPCは、カリフォルニア州、コロラド州、コネチカット州などの米国のいくつかの州で情報の販売を禁止するメカニズムとして運用されている。またこれらの司法管轄区に加え、欧州連合(EU)、英国、ネバダ州、ユタ州、バージニア州などの司法管轄区で、ターゲット広告のオプトアウトや、個人データの販売または共有を制限する一般的な要求を示すために使用できる」という説明を確認できる。
Firefox 120のその他の新機能には、次のようなものがある。
- 「Ubuntu Linux」のユーザーは、Snap経由でインストールされた「Chromium」からデータをインポートできるようになった。
- devtoolの新機能を使って、オフラインのブラウザータブをシミュレートできるようになった。
- OSのルートストアからTLSトラストアンカー(証明書など)をインポートするようになった。この機能は「Windows」「macOS」「Android」ではデフォルトで有効になっており、「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「証明書」から無効にできる。
- about:loginsでログイン情報を編集・削除するためのキーボードショートカットが追加された。
- リンクをコピーする際にURLからサイトトラッキング情報を削除する、「サイト追跡を除いたリンクをコピー」オプションがサポートされた。
- ドイツでは、クッキーバナーブロッカー機能がすべてのユーザーのプライベートウィンドウでデフォルトで有効になったほか、URLによるトラッキングからの保護機能がデフォルトで有効になった。
- プライベートウィンドウや厳格な強化型トラッキング防止設定が改善されたことにより、フィンガープリント採取防止機能が強化された。
- ピクチャーインピクチャーモードが改善され、「Linux」版とWindows版に新たにコーナースナップ機能が追加された。
リリースの正式発表はすでに行われ、Firefoxの公式サイトから新バージョンをダウンロードできるようになるのは2023年11月21日からとなっている(訳注:日本時間の現時点ではまだダウンロードできない)。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。