NECは2月15日、物流倉庫や製造工場、建設現場など、人が働く特定の空間にAIを搭載した機器を設置することで、AIを活用した現場の可視化と分析レポートの作成が可能な「NEC デジタルツインソリューション 現場可視化・分析サービス」を発表した。3月25日に販売を開始する。
日本の人口は減少傾向にあり、倉庫や工場などの現場における人手不足が深刻化している。現場作業の省人化に注目が集まる一方で、現場には人手に頼った作業も多く残っている。現場作業者の確保がますます難しくなっていく中で、現状を認識・分析して配置の最適化や作業の効率化を進めることが喫緊の課題となっている。
新サービスは、NECのAI技術「行動解析技術」「人物照合技術」を組み込んだ映像処理能力の高いハードウェアと分析用ソフトウェア、現場撮影用カメラといったパッケージ化されたシステムになる。現場作業者の作業内容や作業時間、作業状況を把握するための行動をデータとして可視化できる。
また、カメラで撮影した長時間の映像データを基に、作業量や作業プロセス、作業時間帯別の観点で現場作業の状況を可視化して分析する。その全ての工程がサービス内に含まれているため、導入企業は作業工数を削減可能という。
サービスの流れ
販売価格は税別500万円から。今後3年間で約4億円の売り上げを販売目標とする。また、2024年度中に、同サービスで取得したデータを活用して業務プロセスマイニングや最適化シミュレーションを実現する、システムやサービスの拡充を目指す。