GitLabは米国時間5月16日、「GitLab 17.0」のリリースを発表した。同バージョンでは、「CI/CDカタログ」の一般提供や「AI Impact」アナリティクスダッシュボードといった60以上の改善点が含まれる。
CI/CDカタログは、コミュニティーや業界のエキスパートによって作成された膨大な数のコンポーネントへのアクセスを可能にする。継続的インテグレーション、デプロイメントパイプライン、自動化タスクのためのソリューションを探している場合でも、要件と一致するよう調整されたコンポーネントの多様な選択肢を見つけられるという。
CI/CDカタログの一般提供に合わせ、継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)コンポーネントとインプットパラメーターも一般提供された。
AI Impactは「Value Streams Dashboard」で利用可能なダッシュボードで、「GitLab Duo」が組織の生産性に与える影響を理解するのを支援する。リードタイム、サイクルタイム、DORA、脆弱(ぜいじゃく)性といったソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)メトリクスの指標とAIの使用率のトレンドが前月比で示される。開発者の活動よりもビジネスの成果に焦点を当て、エンドツーエンドのワークストリームでどれだけの時間が節約されたかを測定できる。
今回のリリースでAIの使用率は、月当たりの「Code Suggestions」使用率として測定され、月間のユニークなCode Suggestionsユーザー数を月間のユニークな貢献者総数で割ることで計算されるという。AI Impactダッシュボードは、「Ultimate」プランに向けて期間限定で提供される。その後は、「GitLab Duo Enterprise」プラン向けに提供される。
Linux ArmのホステッドランナーがGitLab.comで導入された。Armマシンのサイズは「medium」と「large」で、それぞれ4 vCPUと8 vCPUを搭載し、GitLabのCI/CDと完全に統合されている。アプリケーションのビルドやテストがこれまで以上に迅速かつコスト効率良く実行できるという。
直接リンク可能なデプロイメントの詳細ビューが提供された。これまでは、デプロイメントで共同作業をしている場合、デプロイメントリストからデプロイメントを探す必要があった。リストにデプロイメントの数が多い場合、正しいデプロイメントを見つけるのは難しく、エラーになりがちだったという。最初のバージョンでは、デプロイジョブの概要などを提供する。
「GitLab Duo Chat」では、Anthropicの「Claude 3 Sonnet」が基本モデルとして使用された。これまでの「Claude 2.1」で構築された以前のチャットバージョンと比較し、チャットの回答の正しさ、包括性、読みやすさが大幅に改善されたとGitLabはアピールする。