GitLabは米国時間4月18日、「GitLab 16.11」をリリースした。同バージョンでは、「GitLab Duo Chat」や「Product Analytics」の一般提供、セキュリティポリシースコープなど40以上の改善が含まれる。
GitLab Duo Chatは、AI機能スイート「GitLab Duo」に搭載される開発支援チャット。GitLab 16.11での一般提供に合わせ、同チャットでアクセス可能な次の「GitLab Duo」機能も一般提供された。
「Code explanation」は、開発者や技術にあまり精通していないユーザーがなじみのないコードを短時間で理解できるようにする。「Code refactoring」は、既存のコードを簡素化して改善を可能にする。「Test generation」は、繰り返しの作業を自動化し、バグを素早く見つけられるようにする。
GitLab Duo Chatは「GitLab UI」「Web IDE」「Visual Studio Code」そして、JetBrainsの統合開発環境(IDE)で利用できる。サポートされるJetBrainsのIDEにインタラクティブなチャットウィンドウを直接統合し、コードの説明、テストの記述、既存コードのリファクタリングを可能にすることで開発者体験をさらに合理化するという。
GitLab Duo Chatの利用には「Ultimate」および「Premium」プランが必要。インスタンス管理者、グループオーナー、プロジェクトオーナーは、Duo機能がアクセスや処理できるデータを制限することが選択できる。同チャットサービスは「GitLab Duo Pro」の一部だが、同サービスを購入していないベータ版ユーザーが容易に移行できるよう、しばらくの間は既存のPremium/Ultimateユーザーにも(アドオン不要で)提供される。GitLab Duo Proユーザーのみに利用が限定される時期については後日明らかにするという。
ポリシースコープは、ポリシーの詳細な管理や適用を可能にする。この新機能は、マージリクエスの承認(スキャン結果)ポリシーとスキャン実行ポリシーの両方にわたり、コンプライアンスフレームワークやグループに含まれる・除外されるプロジェクトのセットにポリシー適用範囲を設定する。
セキュリティポリシープロジェクトで管理される全てのポリシーは現在、リンクされた全てのグループ、サブグループ、プロジェクトに適用されている。ポリシースコープは、ポリシーの適用をポリシーごとに絞り込めるようにする。
これにより、「ポリシーを詳細に適用しながら、組織全体でより簡単に一元管理できる」「『GitLab』で実装・適用している制御がユーザー定義のコンプライアンスフレームワークにどのように反映されているかについてより深い理解を得られる」「コンプライアンスセンターを通じてどのポリシーがコンプライアンスフレームワークにリンクしているかを閲覧・管理できる」「セキュリティ・コンプライアンス方針をより良く整理・理解ができる」といったことが可能になるという。
Product Analytics機能は、アプリケーションを計測し、ユーザーに関する主な使用状況や導入データを集め、GitLab内で表示できるようにする。ダッシュボードでデータの視覚化やレポートの表示、多様な方法でのフィルタリングを可能にすることで、ユーザーに関しての洞察を得られるようにする。顧客による利用が予期せぬ形で急落・急増した場合も迅速に特定・対応できるという。