日本原燃、再処理工場の設備点検・記録をローコード開発でデジタル化

NO BUDGET

2024-07-10 12:50

 原子燃料サイクル事業を展開する日本原燃は、Claris Internationalのローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」と「iPad」を活用し、再処理工場の設備点検・記録をデジタル化した。Claris Internationalが7月9日に発表した。

 これにより、点検用紙からの放射性物質・汚染物質の外部流出リスクが減少し、1日3回の設備点検が効率化された。点検データの蓄積・分析も可能になり、iPadで異常時の状態を撮影・録音して共有することで、経験の浅い社員でも変化に気づきやすい仕組みを構築した。

 さらに、「Claris FileMaker Go」で開発したアプリケーションで点検データをiPadに保存し、後から「Claris FileMaker Server」に転送・共有する仕組みを構築。電波が遮断されている環境でもオフラインで利用できるFileMakerとiPadの特性を生かしている。

 Claris FileMakerは、直感的なユーザーインターフェース(UI)でカスタムアプリケーションを迅速に構築できるローコード開発プラットフォーム。作成したアプリケーションは、「macOS」「Windows」「iOS」、ウェブブラウザーでシームレスに実行でき、クラウドやオンプレミスでリアルタイム共有が可能だ。IoTやAIにも対応し、さまざまなアプリケーションやウェブサービスとの連携もできる。

 日本原燃では、点検記録だけでなく、脱硝施設の運転管理システムも内製開発している。また、作業・隔離管理システム、ガラス固化管理システム、通報文システムなどはClaris Platinumパートナーのジュッポーワークスが受託開発している。一部修正は内製で行うなど、開発内容に応じて内製化と受託開発を組み合わせ、最適なシステム化を実現している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]