NEC、AIでファクトチェックを支援--インターネット上の偽情報対策に貢献

NO BUDGET

2024-09-18 09:38

 NECは、総務省の「インターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業」に採択され、AIを活用したファクトチェック支援技術の開発を開始した。この技術は、インターネット上の情報の真偽を多面的に分析し、ファクトチェック業務の効率化を支援することを目的としている。

 開発する技術は、テキスト、画像、動画、音声など、複数種類のデータで構成されるコンテンツの真偽をAIで分析する。

 画像などが生成・加工されていないかを検知し、複数種類のデータをAIで認識してテキスト化。このテキストの内容が正しいか、出典があるか、データ間の矛盾がないかなどを、偽情報分析に特化した大規模言語モデル(LLM)で評価し、総合的に真偽を判定する。さらに、ファクトチェック機関の専門家が作成する報告書や記事に近い形式でレポートを作成し、分析者の指示に応じた調整を可能にするという。

開発技術のフレームワーク
開発技術のフレームワーク

 昨今、生成AIや編集ツールによって偽情報や誤情報が簡単に作成・拡散されるようになり、社会問題となっている。ファクトチェック機関やマスメディアは、情報の真偽判定やレポート作成に多大な工数を費やしており、業務負担の軽減が求められているという。

 今後、開発した技術は、日本ファクトチェックセンターなどのファクトチェック機関や放送局をはじめとするマスメディアで実用性を検証、精度向上などを図り、実用化を目指す。また、防災をはじめさまざまな業界での応用も検討していく予定だ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]