Denodo Technologiesは11月21日、「Denodo Platform 9.1」の提供を開始した。これは、6月にリリースされた「Denodo Platform 9」の拡張版となる。新バージョンには、AI機能とツールが追加されている。
Denodo Platform 9は、AI対応の自然言語クエリーと検索拡張生成(RAG)をサポートしており、データ管理においてインテリジェントなデータ配信を実現する。これにより、組織は生成AIアプリケーションから信頼性の高いインサイトを得ることができるとしている。
Denodo Platform 9.1は、これらの機能をさらに強化し、AI搭載の「Denodo Assistant」を追加した。これにより、Denodo Platformの豊富なセマンティックレイヤーを活用してデータエンジニアリングタスクを自動化し、データアナリストやその他のビジネスユーザーにコンテキストに基づいたインサイトとインテリジェントな推奨を提供できるようになる。
Denodo Assistantの主な機能は、クエリーウィザードの推奨、インテリジェントなクエリー自動補完、データ準備ウィザード、ビューとカラムの説明の提案、テキストベースの非構造化データの強化などだ。
Denodo Platform 9.1には、新しい「Denodo AI SDK」も含まれている。これは特にRAGの実装を支援するもので、オープンソースのツールキットとなる。同SDKは、AI駆動のアプリケーションやエージェントの開発を加速し、構造化データと非構造化データの両方を生成AIモデルに簡単に統合できるようにする。
Denodo AI SDKには、事前に構築されたAPIと再利用可能なコンポーネント、RESTfulデータAPI、セッションレベルのセキュリティ、柔軟な統合オプション、サンプルのRAGアプリケーションとクイックスタートチュートリアルなどが含まれている。
Denodo Platform 9.1では、AI機能の強化に加えて、データレイクハウスやその他の最新のデータプラットフォームの機能向上など、Denodo Platformのコア機能も強化されている。主要な内容としては、高度な「Apache Iceberg」のサポート、「Microsoft Fabric/OneLake」のサポート強化、「Arrow Flight SQL」のサポートなどがある。
Denodo AI SDKは、Apacheライセンスの下で無料で配布されており、現在はDenodoの顧客向けに提供されている。近日中に「GitHub」にも公開され、利用可能になる予定だ。また、Denodo Platformの無償ダウンロード版である「Denodo Express」にもパッケージ化される予定だ。