日立ソリューションズは、データ仮想化ソリューション「Denodo Platform」を導入した。本格的な稼働から半年がたち、同社は既に営業データのリアルタイム分析などの実質的な効果が見られるようになっているという。Denodo Technologiesが4月11日に発表した。
日立ソリューションズでは、グループ会社間で営業データの共有が求められるようになっていた。それぞれのグループ企業が営業活動を行う中で、重複のない部分、いわゆる“ホワイトスペース”が生じており、その潜在的な可能性を持つホワイトスペース市場でのビジネスチャンスを探求していた。しかし、従来のデータ統合方法では、膨大なデータをリアルタイムに分析、利用することに限界があるため、新たなソリューションが必要だと感じていた。
その要求に応えるソリューションとしてDenodo Platformが選ばれた。案件情報にはリアルタイム性が重要となるため、データ仮想化が適切だと判断した。また、データ共有と同時に隠すべきデータは隠すという観点から、マスキングが容易にできることが重要とされた。
このソリューションの導入により、グループ会社間のホワイトスペースをデジタルで共有できるようになった。さらに、最新の顧客対応状況をリアルタイムに把握できるようになった。その結果、顧客ニーズに迅速に対応し、新たなビジネスチャンスを掘り起こせるようになったという。運用面では、マスキング作業のプロセスが短縮され、運用コストの削減にも貢献している。
日立ソリューションズは今後、Denodo Platformを活用したデータ仮想化の範囲を拡大し、AIによるデータ活用を進める予定だ。また、Denodoの販売パートナーでもある同社は、この導入実績とノウハウを生かし、Denodoの販売推進と拡販を加速させるとしている。