アイ・ティ・アール(ITR)は12月5日、国内のアタックサーフェスマネジメントサービスの市場規模推移と予測を発表した。
これによると、2023年度の同市場の規模は、27億9000万円で前年比83.6%増となった。また2024年度は、前年比77.4%増が見込まれるという。さらに2028年度には90億円の規模になると予測され、2023〜2028年度の年間平均成長率(CAGR)は26.4%になるという。
アタックサーフェスマネジメントサービス市場規模推移および予測(2022〜2028年度予測)
市場成長の要因についてITRは、クラウド利用の増加や、DX推進やリモートワーク拡大によるIT資産の増加を挙げている。またセキュリティ対策が脆弱な子会社などを狙った攻撃が増加するなどサプライチェーンリスクの増大も要因の一つとされる。さらに 2023年5月に公開された経済産業省による導入ガイダンスを取りまとめたことにより、企業の注目度が向上したことも成長要因になっているという。
なおITRは、同調査におけるアタックサーフェスマネジメントサービスとは、「企業が利用しているITリソースの中で、攻撃者の視点からサイバー攻撃が行われる可能性があるアタックサーフェス(攻撃対象領域)を把握し、セキュリティ対策を強化・管理するサービス」としている。アタックサーフェスは、PC、サーバー、モバイル端末、稼働システム、データベース、利用クラウドサービスなど多岐にわたる。