OpenAIの推論モデル「o1」と「o3-mini」、ファイルアップロードに対応

Sabrina Ortiz (ZDNET.com) 翻訳校正: 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)

2025-02-18 09:33

 OpenAIの推論モデル「OpenAI o1」と「OpenAI o3-mini」は、複雑なプロンプトの処理にもっぱら「ChatGPT」を利用しているユーザーにとって便利なツールだ。コーディングや数学はもちろん、問題を解いたり旅程を組んだりするといった複数ステップのテキストプロンプトにまで対応してくれる。OpenAIは今回、両モデルの使い勝手を向上させるため、小規模ながら強力なアップデートを実施した。

 OpenAIは「X」(旧Twitter)への投稿で、o1とo3-miniが「ChatGPT」でファイルと画像のアップロードを新たにサポートしたと発表した。画像のアップロード機能は、写真や文書、グラフ、PDFといったリソースを日常的に使用するユーザーを支援してくれるため、ChatGPTにおいて最も強力な機能の1つと言える。


 ChatGPTのファイルアップロード機能と高性能な推論モデルの組み合わせによって、さまざまなユースケースが新たに生まれるだろう。例えば、長文の研究論文をアップロードすれば、ChatGPTが今までより詳細で有用な分析結果を提供してくれる。また、複雑な数学の問題を紙の上で解こうとしている場合も、その写真をアップロードすれば、的確な支援が得られるようになった。

 何より素晴らしいのは、ほとんどの新機能が当初は有料ユーザーに限定されるのに対し、無料ユーザーもo3-miniモデルのアップロード機能を利用できることだ。

 無料ユーザーは、メッセージ入力ボックスの「推論」をクリックしてから、写真や文書をプロンプトに追加すればいい。有料ユーザーは、モデル選択メニューからモデルを選び、いつものように画像をアップロードできる。

 また、今回の発表では、「OpenAI o3-mini-high」モデルに対するユーザー制限の引き上げも明らかにされた。「ChatGPT Plus」ユーザーは、1日あたりのメッセージ数が、これまでの7倍となる50件にまで増える。

 このo3-mini-highモデルのパフォーマンスは、初リリース時にOpenAIが公表したベンチマークに記載されていたo3-miniのパフォーマンスを大幅に上回り、数学コンペティション「American Invitational Mathematics Examination」(AIME 2024)で見られたようなo1のパフォーマンスに迫り、時には上回ることさえあった。

提供:ZDNET
提供:ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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