OpenAI、軽量版「Deep Research」をリリース--無料ユーザーも利用可能

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2025-04-28 09:18

 「ChatGPT」ユーザーは、軽量版の新しい「Deep Research」ツールを試せるようになった。有料のサブスクリプションも必要ない。米国時間4月24日に「X」(旧Twitter)への投稿で発表されたこの新バージョンは、無料で利用できるだけでなく、有料ユーザーが完全版Deep Researchの利用枠を使い果たした場合も自動で有効になる。

 2月初旬に発表されたDeep Researchは、ウェブをブラウジングして、ユーザーが必要としている情報を見つけてまとめてくれる。質問やリクエストを送信するだけで、ChatGPTがユーザーのクエリーに回答するのに最も適切なソースを求めてウェブを検索する。検索が完了すると、トピックに関する詳細なレポートを作成して表示する。

 Deep Researchは、急速に人工知能(AI)の最新トレンドの1つになりつつあり、今ではGoogleの「Gemini」やPerplexity AIの「Perplexity」、さらにはxAIの「Grok」(機能の名称は「DeepSearch」)が提供している。Microsoftの「Copilot」は、真のDeep Researchオプションをまだ導入しておらず、「Think Deeper」スキルは軽量版のようなものだ。

軽量版の制限

 これまで、ChatGPTのDeep Researchにはいくつかの欠点があった。「Plus」「Team」「Edu」「Enterprise」プランの有料ユーザーしか利用できず、1カ月に送信可能なクエリー数も、Proユーザーでは120件まで、その他のユーザーでは10件までと制限されていた。質問次第では、結果が出るまでに30分もかかる場合がある。だが、新しい軽量版はこうした制約を解消してくれる。

 合計すると、今後Plus、Team、Eduプランのユーザーは月に25件(完全版で10件、軽量版で15件)、Enterpriseプランのユーザーは10件(すべて完全版)、Proプランのユーザーは250件(完全版で125件、軽量版で125件)、無料ユーザーは5件(すべて軽量版)のクエリーを送信できる。完全版のDeep Researchで制限回数に達したら、クエリーの送信先が自動で軽量版に切り替わる。また、軽量版は完全版よりもかなり高速だ。

提供:Lance Whitney / Elyse Betters Picaro / ZDNET
提供:Lance Whitney / Elyse Betters Picaro / ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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