Googleエンジニア:「Google Mapsの公開でAJAXへの関心が高まった」

Renai LeMay (ZDNet Australia) 2005年07月29日 11時58分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 シドニー発--将来的にウェブをデスクトッププラットフォーム化していくには、ブラウザソフトウェアの最先端機能を完全に取り込むほかない。

 Google MapsプロジェクトのリードエンジニアLars Rasmussenが、こうした提言を行った。

 当地で開催中のウェブエンジニア向けカンファレンスで講演したRasmussenは、Google MapsがXSL(Extensible Stylesheet Language)標準やMicrosoftのVector Markup Language(VML)を利用していることを例に挙げ、これらの技術は有用であるにも関わらず、ウェブ開発者はほとんど利用していないと指摘した。両技術をサポートしているブラウザは、確かに数が少ない。

 ユーザー向けのブラウザで提供可能な最高のテクノロジーをウェブアプリケーションでも利用できれば、「ウェブアプリケーション開発者も、ブラウザを使用するうえで実に刺激的なエクスペリエンスを得られるようになる」と、Rasmussenは話している。

 例えばGoogle Mapsは、Internet ExplorerではVMLを用いて地理上の拠点間に青いラインを表示させられるが、Firefoxブラウザにおいては、PNG(Portable Network Graphics)フォーマットを使用し、直線的な描写で代用している。

 シドニーに活動の拠点を置く開発者Rasmussenは、Google Mapsをリリースしたことで、AJAX(Asynchronous JavaScript and XML)技術を利用した開発への関心が大いに高まったと語る。

 Rasmussenは、みずからのベンチャー企業Where 2 Technologiesが2004年8月にGoogleによって買収される以前の時代を振り返り、「Google MapsはもともとC++アプリケーションで、個別にダウンロードされる形を取っていた」と述べた。

 だがこうしたスタイルは、ベンチャーキャピタルの獲得に奔走していたRasmussenやその同僚らが、Googleに対しマッピングの専門技術を提供するようになってから変わったのだという。

 その時点で、Rasmussenのチームもまたそれまでの開発モデルを変更し、ウェブに力を入れるようになった。「ウェブブラウザでできることを目の当たりにして、わたちたちは驚愕した」(Rasmussen)

 第一にウェブの場合、ユーザーが何らかのソフトウェアをインストールする必要もないので、ユーザーにアプリケーションを速く展開することができる。また、異なるブラウザ上でコードを確実に動作させるのは、Mac OS XやWindowsなどの異なるオペレーティングシステム上でこれを実現するより、はるかに容易だ。

 もっとも、ブラウザでは、プログラマがメモリやCPU処理能力、ハードディスク容量などのコンピュータリソースに完全にはアクセスできないという欠点もある。Rasmussenは現行のシンプルなウェブブラウジングエクスペリエンスを今後も維持すべきだと考えているが、エンジニアはこうしたボトルネックが将来的に排除されることを期待している。

 Rasmussenはこうした背景から、Google Mapsに酷似しているものの、3次元モデルを利用し、事前のダウンロードを必要とするGoogle Earthには、失望感を覚えているという。「努力を重ねたが、これをJavaScriptで実現することはまだできていない」とRasmussenは話し、いずれはGoogle EarthとGoogle Mapsが1つのウェブアプリケーションとして融合することを願っているとした。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
開発

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化