一連のウェブサービスプロトコルの開発に携わった技術者らが、WSO2というオープンソースのサービス会社を立ち上げた。同社には同じオープンソース企業のCovalent Technologiesが出資している。
WSO2は、スリランカとボストンで8月1日から正式に業務を開始した。同社はまた、CovalentおよびSourceLabsとの提携関係を発表した。
Covalentと個人投資家から出資を受けたWSO2では、「Apache Axis」ツールを使用する企業顧客へサポートサービスを提供していく考えだ。Apache Axisは、Apache Foundationが提供する無償のオープンソースツール。
Axisは、ウェブサービスプロトコルに準拠したアプリケーションを構築/実行するために、オープンソースの「Tomcat」アプリケーションサーバと組み合わせて使われる場合が多い。また、IBMやBEA Systems、Oracleのようなソフトウェアベンダーは、このようなウェブサービスツールの商用版を、Javaアプリケーションサーバに含む形で提供している。
「われわれは、すっきりとしたアーキテクチャやデザインを持つ、まったく新しい製品を作りたかった。われわれがすでに手にしている製品を守ろうとするベンダー各社の思惑には煩わされたくなかった。われわれは白紙の状態から開発を始めた」と、同社の創業者でCEOを務めるSanjiva Weerawaranaは述べている。
WSO2は、Apache Axisの開発に参加する多数のソフトウェア技術者を雇い入れている。
Weerawaranaは、以前在職していたIBMでウェブサービス記述言語(Web Services Description Language:WSDL)を含むいくつかのウェブサービス仕様の開発に携わった経験の持ち主。また同社のエンジニアリング担当バイスプレジデントに就任したDavanum Srinivasは、現在Apache Axisプロジェクトを率いている。
ApacheウェブサーバとTomcatアプリケーションサーバを中心に、一連の管理ツールやサービスを提供するCovalentは、Apache Axisソフトウェアに関連するサービスを提供することになっている。
CovalentのCEO、Mark Brewerによると、同社はWSO2への投資により、WSO2の取締役会に人を送り込めるほか、CovalentのサポートチームはAxisについてより優れた専門知識を得ることができるようになるという。
「市場はAxisのようにオープンソースソリューションをサポートする企業を強く求めている。こうしたサービスには非常に大きな需要がある」(Brewer)
SourceLabsは、Javaベースの他のオープンソース開発ツールとともにApache Axisへのサポートサービスを提供していく。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ