IBMが、オープンソースのJavaアプリケーションサーバを開発するApache Geronimoプロジェクトの支援を行うことになった。IBMは同社のGluecode製品のベースとなっているApache Geronimoをサポートするほか、同プロジェクトにプログラムコードを提供していくという。
同社は米国時間9日に、サンフランシスコで開催中のLinuxWorld Conference and Expoで、Geronimoのサポートサービスを提供し始めることや、同プロジェクトにグラフィカルな管理ツールを寄贈することを発表する。アプリケーションサーバとは、ウェブサイトのような、Javaで書かれたアプリケーションを稼働させるソフトウェアのこと。
IBMはGeronimoを支援することで、このソフトウェアにいっそうのお墨付きを与えたい考えだ。Geronimoは現在、Java標準への完全準拠に関する認定プロセスの途中にある。同ソフトウェアは、いまのところ、主にJava開発者や限られた数の企業顧客によって使用されている。
IBMは、Geronimoを広く普及させることで、自社でも大きな利益を得られる立場にある。同社が5月にGluecodeを買収したが、この新興企業では、Geronimoアプリケーションサーバをベースにした製品を開発しており、同ソフトウェアとともにインストールや稼働を容易にするための管理ツールを提供している。
IBM Software GroupのGluecode Transition担当幹部、Scott Cosbyは、「ただの慈善事業として投資を行うつもりはない。このようなタイプのサポートを提供するビジネスチャンスが実際に存在すると考えている」と述べている。
同社が提供するサービス「IBM Support for Apache Geronimo」には2種類のメニューが用意されるが、このなかには技術スタッフによる電話サポートや12時間以内に対応するサービスが含まれるものもある。
ApacheがIBMから提供を受けた「Gluecode Management Console」はアプリケーションサーバの設定/監視用のグラフィカルなツールで、IBMでは引き続き、Apacheのこのプロジェクトに開発したコードを無償提供していくとCrosbyは説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ