オラクルのナンバー2が語る「好調の秘密」 - (page 2)

Matt Hines (CNET News.com) 2005年08月10日 20時32分

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--あなたとLarry Ellisonの関係に大きな変化はありましたか。Oracleを辞めたい、あるいは退社を迫られていると感じることはありますか。

 どこからそんな話が沸いてくるのか分かりませんが、そのようなことはありません。私の仕事は18カ月前と変わっていませんし、職責も、Ellisonとの関係もこれまで通りです。業績も上向いており、会社も満足しているし、私も満足しています。

--先日発表されたFusion Middlewareが、J.D. EdwardsとPeopleSoftのアプリケーションのオプションとして提供されるのはいつ頃になりそうですか。

 今年の9月を予定しています。

--先日OracleがProfitLogicを買収したというニュースが流れましたが、今後はこの手の買収、つまり的を絞った小規模の買収が増えるのでしょうか。それとも、もっと大規模な買収も検討しているのですか。

 共通のパターンはありません。当社くらいの規模の企業なら、小規模なものから大規模なものまで、さまざまな種類の買収を複数行うことができます。買収のプロセスも円滑です。(PeopleSoftの買収が)これほど円滑に進んだ理由を尋ねられることもあるほどです。

 当社のスキルセットをもってすれば、限界はないと思います。特定の規模の買収に的を絞る必要はありません。価格が妥当であれば、どんな案件も前向きに検討するつもりです。現在もさまざまな機会を検討しています。特に変わったことはありません。制限を設ける必要はないと思います。

--PeopleSoftの統合は完全に終わったのでしょうか。

 はい、完全に消化できたと思います。といっても、何カ月も準備を重ね、一歩一歩変化を進めていったわけではありません。われわれのやり方は、最初の30日間に集中して変化を起こすというものでした。この点についても、どうやったのかと尋ねられるのですが、今回の買収がうまくいった理由のひとつはスピード(の速さ)だと思います。顧客や従業員が先行きに不安を感じることがないように、迅速に行動しました。そのおかげで、社内の会議で1日をつぶす代わりに、早い段階で顧客のもとを訪れ、状況を説明することができたのです。

 これが最初の30日間です。バックエンドのITインフラに関する作業は、2カ月ほど前に完了しました。やり残した作業はもうありません。今はひとつの企業として、着実に前進しています。

--特定の垂直市場を中心に、組織を再編する必要性を感じていますか。買収後は、製品の売り方を変える必要もあったのでは。

 すでに、垂直市場を軸とする組織の再構築には取り組んでいます。これはIBMが行ったような全社規模の構造改革とは異なります。そのようなことをする必要はありませんし、リスクが高すぎます。そうではなく、特定の垂直市場に的を絞った製品を開発し、Retekなどの企業を買収することで、特定の垂直市場を中心に、組織を再構築していくという考えです。

 現在、Retekは当社の小売事業部門として運営されていますが、これは全社を貫く垂直事業部門です。今後も同様の試みを進めていく予定ですが、一気にではありません。特定産業向けのコンテンツを充実させる前に、それに特化した事業を立ち上げても意味がありませんからね。

--特定の垂直市場に属する企業を買収すれば、その市場に関するコンテンツも増えることになります。

 その通りです。買収を通して、特定の垂直市場向けのコンテンツと、これらの市場に関する豊富な知識を持った人材を獲得していくつもりです。

 RetekのDuncan Angoveはそのよい例といえるでしょう。Angoveには小売事業部門を任せています。彼は一貫して小売畑を歩いてきた人物で、われわれとは発想が違います。この部門にとっては、彼のスキルが大いに役立っています。小売のプロは、NetWeaverに関する知識や経験を持っている人物とはまったく違う方法で、顧客に働きかけることができるのです。

--PeopleSoftの買収に関しては、JD EdwardsとPeopleSoftの顧客が新規のソフトウェア購入を控えるのではないかという見方がありました。現在は、こうした顧客にもアプリケーションは売れているのですか。

 売れています。既存の顧客が当社の活動に反感や不満を感じていたなら、直近の四半期の業績がこれほどよいものになったはずがありません。

 私は顧客企業のCIOと個別に面談し、当社の戦略を説明し、理解を得ました。ミドルウェアやデータベース事業についても説明しました。結果として、当社の広範な事業内容を、より多くの企業に知ってもらうことができたと思います。

--この半年ないし1年で、大企業のソフトウェア購買意欲は改善したのでしょうか。それとも、企業向けソフトウェアの販売サイクルは長期化したままなのですか。

 この市場はまだ試験市場であり、競争は相変わらず熾烈です。数年前と比べると、顧客の目もはるかに肥えました。回避策はありませんし、今後、状況が変わることもないでしょう。ただ、購買パターンには変化がありました。ソフトウェアを大企業から調達したいと考える企業が増えたのです。企業はサプライヤーの数を絞りつつあり、アーキテクチャや計画の柱となる製品を慎重に選ぶようになっています。「best of breed(異なるベンダから最善の製品を選択する)」という考え方は、過去のものになりました。企業は業界で起きていること

--つまり、再編が進み、中小企業は厳しい戦いを強いられていることを知っています。

 パイは徐々に拡大しており、当社の取り分も増えつつありますが、もっと重要なのは、当社に有利な形で、パイ内部の変化が進んでいるということです。

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