動的ウェブページを柔軟に生成するためのプログラミング言語であるPHPは、データベースのMySQLとよく一緒に利用され、この組み合わせは(他のオープンソースソフトウェアと合わせて)LAMPと呼ばれている。
こうした状況がある中で、PHPソリューションを販売するZend Technologiesは米国時間10月11日、PHPアプリケーションとOracleのデータベースを連携させるツール群「Zend Core for Oracle」を公開した。
PHPは、動的なウェブサイトを作成するために広く利用されるスクリプト言語およびオープンソースソフトウェアプロジェクトの名称である。PHPは、Linuxオペレーティングシステム(OS)やApacheウェブサーバ、MySQLデータベースを組み合わせたソフトウェアスタック「LAMP」の構成要素としても、頻繁に採り上げられる。
その一方でZendはPHPを、LAMPの領域外に広げる取り組みを展開してきた。同社は11日、8月よりベータテストが行われていたZend Core for Oracleの正式版を発表した。同ソフトウェアを利用するZendのビジネスパートナーとしては、オープンソースのCRM(顧客関係管理)製品を提供する新興企業のSugarCRMや、小売業者向けにオンラインカタログサービスを提供するStepUp Commerceなどが挙げられる。
Zendの今回の発表からは、オープンソース界では、ハイエンド向けのサーバソフトウェアを自らのプログラミング技術を結集させた成果として提供するだけではなく、商用のコンポーネントとして提供する動きが広がっていることが分かる。
Zend Core for Oracleは無料で公開されているが、Zend Network Servicesによる同製品のサポートは有料で提供される。サポート価格は、サーバ30台までのシステムでサーバ1台あたり199ドル、サーバ31〜100台までのシステムで同149ドル。さらに大きな構成のシステムの場合、価格は交渉に応じて決定する。
Zendは、IBMのDB2やCloudscapeデータベースと連携するZend Core製品をすでに提供している。
Zend Core for Oracleは、Linux、 Sunの提供するUnix OSのSolaris、IBMのUnix OSであるAIX上で稼働する。またZendは同日、Windows XP Professional、Windows 2000、Windows Server 2003に対応するZend Core for Oracleのテストを開始したことも発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ