アドバンスト・メディアは10月19日、音声の特徴(声紋)を利用する認証システム「AmiVoice Mobile Verification」を携帯電話向けASPサービスとして提供開始した。同サービスは、すでにBBモバイル株式会社が10月17日に提供を開始した認証セキュリティサービス「SyncLock Personal」において、携帯電話を使った本人認証の一手段として利用している。(関連記事 )
AmiVoice Mobile Verificationは、携帯電話の発信者番号や製造番号をIDとして、本人の発話内容をパスフレーズとして利用する。携帯電話を紛失したり盗まれたりしても、他人の声では認証できない。登録時に使った携帯電話以外からの認証も不可能なので、安全性が高い。
音声認識エンジンと組み合わせており、システム側の発話内容をランダムに変えれば録音による成りすましにも対抗できる。時刻認証システムとの連携も可能で、パスフレーズの発話および認証結果のデータは、認証時刻とともに改ざん不可能な形で保存する。認証用の声紋情報が漏えいしても、指紋などほかの生体認証(バイオメトリクス)と異なり、パスフレーズを変更すればセキュリティを保てる。
認証精度は、第2世代・第3世代の携帯電話を使った場合、他人受け入れ率0.5%以下、本人拒否率5%以下という。
アドバンスト・メディアでは、2005年度に5ユーザー・売上高3000万円を、2006年度に20ユーザー・売上高5億円を目指すとしている。当初、ASPサービスのみを提供するが、将来はクライアントーサーバ型などさまざまな提供形態にも対応していく。