NECとNECテレネットワークスは11月30日、持ち出しPCのセキュリティ機能を強化したノートPC型保守サービス専用端末「PCパラフィールド」の販売活動を開始した。
PCパラフィールドはB5サイズのノートパソコン型でありながら、HDDの代わりにフラッシュメモリROMを搭載し、それにOSや業務用アプリケーションソフトなどを保存することで持ち出し時のセキュリティを強化したものだ。保守サービス専用端末としてNECテレネットワークスが開発した。
セキュリティを強化した端末としてはHDDを搭載せずにネットワーク経由でデータを扱うシンクライアントPCが増えているが、電波の届きづらい場所での作業も多い保守サービスの場合、ネットワーク接続が必須となるシンクライアントPCは利用できない。フラッシュメモリROM内のソフトをRAMに展開して作業し、電源オフ時には作業データなどが消失するという仕組みで、この課題に対応したのがPCパラフィールドだ。保存の必要なデータは、認証付きUSBメモリや無線通信によるサーバ送信を利用して保存する。またOSもフラッシュメモリROMに保存されていることから、ウィルスに侵される心配がなく、顧客ネットワークを汚染することもない。
価格は44万8000円で、NECとNECテレネットワークスによる直接販売の他に、間接販売も推進するという。間接販売の第1弾としては、オリックス・レンテックが3年契約で月額9000円というレンタル製品として取り扱うことが決まっている。出荷目標として、今後2年間で1万2000台を目指す。