MS、「Vista」後継OSの開発コード名を「Vienna」に変更

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)

2006-01-23 13:32

 Microsoftは「Windows Vista」を2006年中にリリースしようと鋭意取り組みを進めているところだが、すでに次なる「Vienna」に視点を定めつつある。

 Viennaは、Vistaの後継製品の開発コード名であり、これまで「Blackcomb」と呼ばれていた。Viennaの出荷時期や搭載される機能などについては、まだ明らかになっていない。Microsoftは米国時間20日に開発コード名の変更を認めたが、同製品の開発状況に関するコメントは拒否した。

 MicrosoftがCNET News.comにあてた声明には、「Blackcombという開発コード名は、確かにViennaに変わっているが、製品の出荷時期や焦点に関するその他の情報は提供できない」と記されていた。また、「この変更は、当社にとっては大きなものではない。これまでも、人々が訪れたり体験したりしたいと思う、想像力をかき立てられるような、すばらしい眺望(vista)で知られる世界の都市名を開発コード名に利用してきた。こうしたコンセプトに、Viennaはぴったりだった」とも述べられていた。

 Windows XPには、カナダのスキーリゾート「Whistler」という開発コード名がつけられていた。Blackcombもスキーリゾートの名称だが、(Vistaの開発コード名であった)「Longhorn」は、WhistlerとBlackcombの途中にある「Longhorn Saloon」バーから取られている。

 MicrosoftのエバンジェリストRobert Scobleが、同社の開発者向けサイト「Channel 9」への投稿の中で、新たな開発コード名について初めて確認した。

 Directions on MicrosoftのアナリストMichael Cherryは、MicrosoftがWindowsのリリース間隔を狭めようとしているのは確かだが、今回の名称変更に深い意味はないと釘を刺している。

 「単に士気を上げるための戦略だ。以前の開発コード名は、長い間話題にならなかった。そこで、次期版に注目を集め、Microsoftの動向に興味を持たせる目的で、名称を変更したのである」(Cherry)

 Microsoftでは、Windows XPがリリースされてからおよそ5年が経過した2006年後半に、Vistaを出荷する予定だ。Vistaには、改良された検索機能や新たなグラフィックエンジンなどが搭載され、機能の向上が図られている。

 一方、「WinFS」として知られる新しいファイル保管システムを筆頭に、Vistaに含まれなかった数種の機能が、Viennaにも流用される可能性があると考えられている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  2. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  5. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]