ガートナーは2月23日、世界全体のサーバ市場について、2005年の出荷台数が前年比12.7%増、出荷金額が前年比4.5%増となったことを発表した。ガートナーでは、x86サーバ市場が活況なことから、インターネットユーザーの増加が見込まれる今後もサーバ需要は堅調に推移するとみている。
個別に見ると、RISC-Itanium UNIXサーバの出荷台数は5.3%減。しかし、出荷金額は0.5%と微増した。これは、RISC-Itanium UNIXサーバ市場で、低価格サーバが減少し、中位クラスのサーバが増加したため。メインフレームの出荷金額は前年比9.5%減。この減少傾向は、7.6%減となったIBMを含めてすべてのベンダーに共通して見られる現象となっている。
ベンダーシェアを出荷金額で見た場合、IBMが前年に引き続き世界トップで、2005年の売上も増加した。一方、IBMの成長率は市場全体の成長率を若干下回っている。これは、UNIXサーバのpSeriesは15.1%増と好調な反面、ビジネスサーバのiSeriesとx86サーバのxSeriesが成長率1桁台にとどまったことや、メインフレームのzSeriesが7%減となったことが原因だ。
2位はヒューレット・パッカード(HP)で、IBMとHPだけが100億ドルを大きく超えている。3位はデルで成長率は高いものの、55億ドル強しか売り上げておらず、IBMの3分の1以下の規模にすぎない。4位のサンは5.5%のマイナスと元気がなく、事実上の2強対決となっている。
同じベンダーシェアを出荷台数で見た場合、前年に引き続きHPがナンバーワン。ProLiantおよびHP Integrityが2桁台の出荷台数成長率を記録したことが貢献している。しかし、そのほかのHPブランド製品はすべてが右肩下がりで、同社の2005年の成長率は1桁台にとどまっている。
2位のデルが対前年比20.8%の成長と急追してきており、このペースが続くと、HPは2006年に僅差でトップを守るが、2007年にデルに逆転を許すことになる。3位はIBMだが、150万台を超える2強に50万台程度の差をつけられている。