世界のIT投資の伸びは、買い替えサイクルの影響で2005年に比べて鈍化するが、その一方で、中国とインドでは2桁代で成長する見込みだ。
IDCは2006年の世界IT投資が6.3%増えると予測し、その要因は新興市場の好調さと、米国、欧州、日本の経済安定にあるとしている。これは2005年の6.9%と比べると少し低い数字である。
この6.3%という数字もIDCの当初の予測では異なっていた。同社は2005年12月に5.5%の伸びを予測していた。IDCのWorldwide IT Markets担当のバイスプレジデントSteve Minton氏によると、同社は欧州と日本における全体的な景気回復を見て予測を修正したと言う。また、2005年12月31日締め四半期のハードウェア投資が9%と予想外に増えたのも、世界IT投資額を押し上げる理由となった。
IT投資の大幅な拡大が予測されているのはインドと中国で、それぞれ21%、14%の投資拡大が予測されている。両国の好調さが影響して、日本を除くアジア太平洋地域全体のIT投資も9%増えると予測されている。
IDCは、インフラの買い替え需要が世界的に鈍化すると考えている。現在好調なセグメントと見られているソフトウェアへの投資は7%程度増えるが、ハードウェアとサービスへの投資の伸びはこれより僅かに低い6%と予測。この変化が、2006年の成長を全体的に鈍化させると、IDCは言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ