日本SGIと慈恵医大、研究と教育用の高精細な人体モデルデータを販売

柴田克己(編集部) 2006年03月27日 17時21分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本SGI東京慈恵会医科大学(慈恵医大)高次元医用画像工学研究所は3月27日、共同で、時系列の情報を含む高精細な3次元人体モデルデータの販売、提供を行うと発表した。

 慈恵医大高次元医用画像工学研究所所長の鈴木直樹氏は、今回提供される人体画像コンテンツが画期的な理由として、定量的に正確なデータであること、遺体ではなく実際に生きている人間のデータを採取していること、時系列に沿った動作データが含まれている(4次元データである)ことを強調した。

 この人体モデルの制作に当たっては、生体に対する計測を行うために特別に開発したMRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)計測技術を用いているという。計測された膨大な量のデータから、主要な解剖学的要素を抽出し、サーフェスモデルとして全身の構造を構築している。

骨格系、心血管系、内臓系などから成る数百のパーツによって全身が構成されており、心臓の拍動や骨格の動きといった時間軸に沿ったデータも含まれている。

 提供される人体モデルは、20歳代日本人女性のもので、骨格系、心血管系、内臓系に大別される数百のパーツからなる3次元構造を持つと同時に、時系列に沿った動作データも含まれており、心臓の拍動の様子や骨格の動く様子を、仮想空間上で忠実に再現できるという。

 両者は以前より、バーチャルリアリティ技術を応用した人体の医用画像データ処理およびモデリングに関する共同研究を行ってきた。研究例としては、手術を行う医者が、3次元映像で映し出された患者の体内を見ながら作業を行える支援技術「データフュージョン」や、手術前に仮想空間上で最適な手術方法を検討する「バーチャルサージェリー」といった技術などがある。日本SGIでは、慈恵医大高次元医用画像工学研究所に対してデータの可視化技術の面で支援を行っており、今回提供される人体モデルはこれまでの両者の研究成果をベースにしたものだという。

 モデルデータは医学研究および教育用のコンテンツとして、1体95万円で提供される。日本SGIでは、この人体モデルのeラーニング教材としてのカスタマイズや、用途に合わせたビューワの開発などを行っていくとしている。

日本SGI、代表取締役社長の和泉法夫氏(左)と、慈恵医大高次元医用画像工学研究所所長の鈴木直樹氏。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
ビジネスアプリケーション

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算