社内に蓄積している膨大なデータを活用するため、企業はビジネスインテリジェンス(BI)ツールの幅広い使用を検討している。
Ventana ResearchのリサーチディレクターEric Rogge氏は、企業は組織全体でBIツールを広く使用することを目指していると述べた。
Rogge氏はフロリダ州オーランドで開催されたユーザーカンファレンス「Information Builders Summit」の講演で次のように述べた。「BIの新しいユーザーは日々の業務をこなす現場の従業員だ。彼らは日々、社内で多くの小さな決定を下している」
そして、「BIは経済的にそのような現場の人たちにも利用できるようになった」とRogge氏は述べた。
Gartnerが今年に入って発表した、最高情報責任者(CIO)1400名を対象にした調査によると、BIは2006年の最優先事項の技術に選ばれており、CIOは同技術の予算を4.8%増加して計上していることが明らかになった。
IDCのビジネス分析ソフトウェアリサーチディレクターDan Vesset氏は、会社の業務を行なう際にBIのようなツールに依存するという、BIの新時代が到来したと述べた。このことは、企業がさまざまな方法での情報提供を検討する必要があることも意味している。
「BIのユーザーはますます増える。従って、新しい形のユーザーインターフェースが要求されている」(Vesset氏)
Forrester ResearchのアナリストKeith Giles氏はさらに簡潔に述べている。「BIの新しいユーザーというのは、業務上の決定を下す人たちすべてだ。率直に言って、彼らはクエリの構築方法などにほとんど関心を持たないだろう」
Information Buildersのインターナショナルオペレーション担当バイスプレジデントDavid Small氏は、企業は社内システムからより有用な情報を取り出すことを望んでいると述べた。「多くのユーザーの周囲で起こっていることは、企業がERPのようなトランザクションシステムを実装し、情報が利用可能になったということだ。そして、彼らは、さらに情報を活用したいと考えている」(Small氏)
さらに同氏は、企業がBIを組織全体に普及させることができるのなら、「アナリストや幹部」のみがBIを利用する以上に投資利益をあげることになるだろう、と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ