NEC、異常な金融取引を検出する監視システム「アカウントプロテクター」

ニューズフロント

2006-06-12 21:06

 NECとN&J金融ソリューションズは6月12日、顧客ごとの異常行動分析により異常な金融取引を早期発見する金融機関向けモニタリングシステム「アカウントプロテクター」を発表した。NECが同日より販売を開始した。開発に協力した名古屋銀行が、すでに第1号ユーザーとしての導入を決定している。

 アカウントプロテクターは、ATMやインターネット、営業店端末などの各種チャネルを経由した取引と出金、振込などの内容を監視し、異常な取引を検出する。異常取引かどうかの判断は、定義済み検知条件(標準ルールエンジン)に合致するかどうか調べるほか、過去の取引を統計分析して下す。ライトウェルの不正検知システムをベースとし、名古屋銀行とN&J金融ソリューションズが開発に協力した。

 顧客のニーズや費用に応じて、以下のエンジン3種類を段階的に組み合わせた導入が可能だ。

  • 標準ルールエンジン:あらかじめ設定した標準的な取引パターンにもとづき、異常取引や口座の不正利用を検知する
  • 顧客異常行動検出エンジン(統計的手法):顧客ごとの取引行動特性を統計的手法で分析、蓄積し、その後の取引における異常取引を検知する
  • ツリー&ニューロモデルエンジン:異常行動特性データを一定量蓄積した後、ニューラルネットワーク技術にもとづいて分析し、異常の判定、検出を実行する。オプションで提供する

 アカウントプロテクターの税込み価格は、標準ルールエンジンのみが700万円から、顧客行動統計分析が800万円からとする。NECでは、今後3年間で30システムの販売を見込む。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]