NECは6月26日、高性能コンピューティング(HPC)システム向け共有ファイルソフト「GSTORAGEFS」の販売を開始した。税別価格は414万円とする。NECでは、今後3年間に150システムの販売を見込む。
GSTORAGEFSは、NECのベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ」およびスカラサーバ「TX7シリーズ」向けの共有ファイルソフト「NEC GFS」のファイルアクセス機能を、ストレージ専用サーバ「iStorage NV7300G」用として提供する製品。高速ネットワークFC-SANと組み合わせ、HPCサーバからストレージに対する大容量データの直接アクセスを可能としたことで、一般的な共有ファイルシステムであるNFSに比べ10倍以上高いスループット性能を達成したという。
NFSとの互換性を維持していて、NFS上で作動するアプリケーションを変更することなく実行できる。使用するディスク領域をHPCサーバごとに自動割り当てする機能も備える。ストレージ容量の増設やファイル領域の拡張は、システムを止めずに行える。また、NV7300Gは2ノードクラスタ構成のファイルサーバであり、1台のサーバに障害が生じても残りの1台に処理を引き継ぐフェイルオーバ機能を実現している。
なお、NECは、ドイツのHPCセンターであるHoechstleistungsrechenzentrum Stuttgart(HLRS)から、GSTORAGEFSとNV7300Gによる第1号システムを受注した。