シスコシステムズは8月11日、ダイエーが本社移転を機に、シスコのユニファイドコミュニケーション製品を導入したと発表した。これにより、ダイエーは、音声による通話とPCによるデータ通信を統合できる。
ダイエーは、コアスイッチ「Cisco Catalyst 4948」と、IP電話の端末「Cisco Unified IP Phone 7961G」(1250台)、「Cisco Unified IP Phone 7970G」(50台)、「Cisco Unified IP Phone 7912G」(100台)を合計1400台を導入し、本社ネットワークにおけるデータと音声の統合環境を構築した。東京都港区にある本社と多摩にあるデータセンターにそれぞれ呼制御サーバ「Cisco Unified CallManager」を設置し、システムを二重化している。
アプリケーションは、同システムの設計と構築を担当したユニアデックスの「IPフォンナビゲーター」を採用した。これにより、PC上で電話帳をクリックして電話をかけたり、通話履歴を確認したりといった操作が利用可能となった。メモ機能を備え、外出や休暇中などプレゼンス情報も登録できる。
通話相手が不在の場合は、相手のIP電話機に簡単なテキストメッセージを残せる。そのため、シスコは「電子メールによる連絡や紙による伝言メモなどが不要となり、業務の効率化が実現する」としている。IP電話機には、電話会議を行う機能もある。
今後、ダイエーは地方の事務所および店舗にボイスゲートウェイを順次設置して、既存のPBXを残しながら拠点間のIP化を推進し、拠点間の通信費削減を目指す。将来的には、IP電話機を店舗向け情報端末に活用することも検討していく。