日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は8月24日、WebDAVによるファイル共有環境を構築するファイルサーバソフト「HP IceWall Quick File Store(QFS)2.0」の販売を開始した。
IceWall QFSは、HTML/XMLベースのファイル共有プロトコルであるWebDAVを使用して、ファイル共有を行う。Windowsドメインの制約を受けず、ネットを介した社外ユーザーなどとのファイル共有が行える。IceWall QFS用クライアントソフトは、Windowsのエクスプローラに近い操作性を持っており、「日ごろWindowsを使っているユーザーであれば簡単に利用できる」(日本HP)。
共有するファイルの移動やコピーはサーバ側で処理するため、Windows標準のファイル共有機能と比べ、ネットワークやクライアントPCに与える負荷は小さい。また、ファイルの編集用データを一時的にクライアント上のワークスペースにコピーして編集する機能を備えているので、Microsoft Officeなど中間ファイルを生成するアプリケーションでも高速に処理できる。
ウェブ用シングルサインオン製品「HP IceWall SSO」との連携が可能で、日本HPでは「より利便性が高く、しかも安全なアクセス管理を実現できる」としている。また、ファイルサーバの監査証跡として使えるアクセスログの収集も行える。
サーバ側の対応OSは、Windows Server 2003 SP1、Red Hat Enterprise Linux4.0 Update2以降となる。近日中にHP-UXにも対応する予定という。クライアント側の対応OSは、Windows 2000、XP。日本HPは、クライアントソフトを使わずウェブブラウザからアクセス可能なWebDAVプロキシ版「HP IceWall QFS 2.0 WebDAV EmulationProxy」も販売する。各製品の税込み価格は以下の通り。
- QFSクライアント版サーバライセンス(1CPU/1Coreライセンス):189万円から
- HP IceWall QFS 2.0(無制限CPU/Coreライセンス):357万円から
- WebDAVプロキシ版サーバライセンス:315万円から