ボーランド、デベロッパーツールズ事業本部は9月6日、「Turbo Delphi」「Turbo Delphi for .NET」「Turbo C++」「Turbo C#」の4製品ラインからなるWindowsおよび.NETアプリケーションのビジュアル開発環境「Turboシリーズ日本語版」を発表した。
「Turboブランド」の開発ツールの復活については、既に米国で8月に発表されている。同シリーズは、「Borland Developer Studio」(BDS)のエントリー版に位置づけられ、利用できる言語はそれぞれ単一のものとなる。
Turboシリーズの各製品には、それぞれ「Turbo Explorer」「Turbo Professional」の2つのエディションが用意されており、Explorer版は無償で利用できる。Professional版の価格は各4万1895円。アカデミック版は8400円。Explorer版は本日よりダウンロードが可能で、Professional版は9月19日より出荷が開始される。
ExplorerとProfessionalの違いは、独自に作成したカスタムコンポーネントや他社製のコンポーネント、IDEアドオンなどによって、開発環境の拡張やカスタマイズが可能かどうかという点のみで、その他の部分での違いはない。いずれのエディションもデータベース接続をサポートするほか、開発したソフトウェアの商用利用についても制限は設けていないという。
来日した、米Borland Software、デベロッパーリレーションズ担当副社長のDavid Intersimone氏は、Turboシリーズのターゲットとして、学生、趣味や学習を目的としたプログラマーおよび個人ユーザー、プログラミング専任ではない企業内技術者、業務用ソフトウェアを開発する個人開発者などを挙げ、「IT産業で優秀なエンジニアとなるためには、プログラミングのスキルが必須。低コストで生産性の高いTurboシリーズを提供することにより、特に若い技術者や学生といった層を支援したい」とした。
同社ではTurboシリーズ日本語版のポータルサイトを開設し、Explorer版のダウンロードや技術情報の提供を行っていくという。
ボーランドでは、BDSやTurboシリーズといった統合開発環境に関連する事業の売却を発表している。本日の発表では、その件についての新しい情報はなかったが、「Turboシリーズは、新会社で引き続き展開していく事業」とした。