IBMは米国時間9月12日、データを暗号化してテープドライブに保存するストレージ製品「IBM System Storage TS1120」を発表する予定だ。
TS1120は、ユーザーの使用機器がIBMのメインフレームであれUNIXシステムであれ、データの暗号化をテープレベルで可能にすることを目指している。同製品では、暗号化のためのアプリケーションをインストールする必要がなく、基本システムだけでデータを暗号化できる点も特長だ。
IBMのエンタープライズストレージ担当オファリングマネージャー、Randy Middlebrooks氏は「顧客がデータを紛失し、新しい法律が可決される時代には・・・データを保護することは誰にとっても重要だ」と話す。テープドライブは今でも、企業がデータ保存に利用する主な手段の1つだ、とMiddlebrooks氏は言い添えた。
TS1120は発表に合わせて出荷開始され、価格は3万5500ドルになる見込みだ。
IBMは、ヘルスケア、保険、金融といった業界の顧客が、暗号化が可能なテープドライブを大量に購入し、各社の顧客データを保存する手段として使用することを期待している。法規制の改正で、社内の文書と同様に、企業が管理する顧客記録のプライバシーおよびセキュリティ要件が厳しくなった。
IBMはこうした状況を受け、自社技術に暗号化を導入する取り組みを強化している。同社は2006年4月、ハードウェアベースのセキュリティ技術「Secure Blue」を発表した。Secure Blueは、プロセッサを介してデータを暗号化および復号化することを目指している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ