Mandrivaは企業向けLinuxディストリビューション「Corporate Server 4.0」をリリースした。
今回のリリースは、Mandrivaがエンドユーザー向けLinuxのディストリビューターとしての従来の立場から踏み出し、企業サーバ向けLinux市場でRed HatやNovellに挑戦するという継続的な取り組みの一環だ。
Mandriva(旧社名はMandrakeSoft)によると、Corporate Server 4.0は、VMware、Xen、OpenVZという特に注目度の高い3つの仮想化技術をスタンダード版で提供する初めての製品だという。
オープンソースOSであるCorporate Server最新版では、旧バージョンよりもカスタマイズが容易になったと、Mandrivaは述べている。ウェブブラウザベースのインストール支援機能「Fibric」を使い、メール、ファイルおよびプリント、ディレクトリといった特定用途サーバの設定を迅速に行える。
Mandrivaによると、Corporate Server 4.0はさまざまなサーバで利用でき、Oracleのデータベース、IBMの「WebSphere」および「DB2」、Arkeia Softwareのバックアップ製品などの企業向けソフトウェアをサポートしているという。現在幅広く使用されている、Active DirectoryやLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)といったプロトコルを用いたディレクトリサーバとの接続を容易にするため、開発者たちはCorporate Serverの最適化を進めてきた。
Xen、OpenVZ、VMwareを標準で搭載するため、ユーザーはそれぞれ持ち味の異なる仮想化のアプローチを組み合わせることが可能になる。また、オープンソースのXenを実装したことにより、IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)の最新チップに組み込まれたハードウェアベースの仮想化をサポートする。
Mandrivaは、「わが社は、たった1つ(の仮想化技術)で顧客のニーズをすべてカバーすることはできないと考えている」と述べた。
Mandrivaは5月、OpenVZプロジェクトを後押しする仮想化ソフトメーカーSWsoftとの提携の一環として、OpenVZを同社のLinuxカーネルへ組み込んだことを発表している。
Corporate Server 4.0は、Linuxカーネルの2.6.12を採用し、「MySQL 5.0」「PostgreSQL 8.1」「Apache 2.2」「Samba 3.0.22」を搭載する。同社はまた、オープンソフトウェア展開システム「Mandriva Pulse」の最新バージョンも売り込んでいる。これはオープンソースの総合管理ソリューションで、LinuxおよびWindowsの両システムの管理と保守ができる。Linux開発ガイドラインであるLinux Standard Base(LSB)に完全に準拠しており、他のLSB対応OSとの相互運用が可能だ。
ハードウェアのサポートについては、Intelの「Xeon 5100」シリーズや「Xeon 5063」などのデュアルコアチップ、最新世代のSAS(Serial Attached SCSI)、Hewlett-Packard(HP)製マシン上でのSAN(Storage Area Network)ブート、ブレードサーバ、およびRicohやXeroxの新型ネットワークプリンタなどをカバーしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ